インドで確認の変異ウイルスは最大の脅威 米政府 首席医療顧問

アメリカ政府で新型コロナウイルス対応にあたるファウチ博士は、インドで確認された変異ウイルスがアメリカ国内でも急激に増加していることについて「新型コロナウイルスを排除するうえで最大の脅威だ」として危機感を示しました。

アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は、22日の会見で、アメリカ国内で検出される新型コロナウイルスのうち、インドで確認された変異ウイルスのデルタ株が占めると推定される割合が先月8日の1.2%から今月19日には20.6%と急激に増加していると明らかにしました。

そのうえで「この変異ウイルスは感染を広げやすくなっているだけでなく、症状がより重くなる傾向もみられる。新型コロナウイルスを排除する上で、最大の脅威となっている」と危機感を示しました。

一方で「この変異ウイルスに対してもファイザーなどのワクチンは引き続き効果を保っていると考えられる」と述べ、感染拡大を抑えるために接種をさらに進めることが重要だと指摘しました。

アメリカでは人口の45%余りがワクチンの接種を完了していますが、接種のペースは一時期よりも大幅に減速していて、アメリカ政府にとって、接種率の低い若い世代への接種が課題となっています。