「ドバイ万博」開幕まで100日 計画責任者 “感染対策を徹底”

ことし10月にUAE=アラブ首長国連邦で開かれる国際博覧会「ドバイ万博」の開幕まで100日となるのに合わせ計画の責任者がインタビューに応じ、運営に携わる各国の関係者に新型コロナウイルスのワクチンを提供するなどして感染対策を徹底していく考えを強調しました。

ドバイ万博は中東で開かれる初めての国際博覧会で、新型コロナウイルスの影響で開幕は1年延期され、ことし10月1日から6か月間にわたって開かれます。

主要な会場となるドバイ南部の砂漠地帯では大規模な建設が急ピッチで進められていて、万博のために延伸された鉄道も今月、開通しました。

開幕まで22日で100日となるのにあわせ、万博の感染対策などを担う計画の責任者マハ・ガルガウィ氏がインタビューに応じ「各国の運営関係者にワクチンを供給するとともに、混雑を回避するため予約制を導入し、来場者を分散させる。隔離や診察の施設も整備する」と述べて感染対策を徹底する考えを強調しました。

そのうえで「2500万人の来場目標は維持したい」として当初の目標を目指す考えを示しました。

ドバイは陰性証明を示すことを条件に、自主隔離を求めない形でのビジネス客や観光客の受け入れを行っていますが、世界的な感染が収束しない中で訪れる人は、例年を大幅に下回る水準にとどまっています。

試験的な一般公開で感染対策を確認

万博の開催に合わせてドバイでは、南部の主要会場で1月から4月まで、試験的な一般公開が行われました。

この中では、予約制による来場者の受け入れや、訪れる人への体温測定など本番に向けた、感染対策の確認が行われました。

また、来場者と接する人たちへのワクチン接種も進められ、会場とドバイ中心部を結ぶ鉄道で働く職員は、すでに全員がワクチン接種を済ませたということです。

イギリス・オックスフォード大学の研究者などが運営するサイト「アワ・ワールド・イン・データ」によりますと、UAEでは4月下旬の段階で人口のおよそ半数が少なくとも1回の接種を済ませたということで、万博を前に、世界でも早いペースでワクチン接種が進められています。