聖火リレー 宮城県 津波被害受けた地区めぐり 3日間の日程終了

東京オリンピックの聖火リレーは宮城県で最終日の21日、東日本大震災で被災した県南部の地域を経て仙台市に到着し、3日間の日程を終えました。

宮城県での聖火リレーは21日、午前10時に県南部の山元町をスタートし、北上しながら5つの市と町をめぐりました。

このうち岩沼市では、震災の津波に襲われた沿岸部に整備された公園「千年希望の丘」もルートに選ばれ、当時の市長として建設に尽力した井口經明さんが、前回=1964年の東京大会に続く2度目のランナーを務めました。

また、津波で大きな被害を受けた名取市では、復興が進む閖上地区を聖火がめぐりました。

このほか、特殊区間として、仙台市沿岸部の自転車専用道路では、日本が参加をボイコットした1980年のモスクワオリンピックで自転車競技の日本代表だった渡邉幹男さんが、自転車に乗って聖火を運びました。

このあと、県内最後の到着地点となった仙台市陸上競技場で、短い距離で聖火をつなぐ「点火セレモニー」が行われました。

点火セレモニーには、新型コロナの感染対策として、公道でのリレーが中止になった仙台市中心部を走る予定だったランナーも参加しました。

そして最後に、人気アイドルグループ「Hey!Say!JUMP」の仙台市出身のメンバー、八乙女光さんをはじめとする10人1組のグループランナーが、高さ1.5メートルほどあるトーチをかたどった聖火皿に火を移して、東北の最後となった宮城県での日程を締めくくりました。

聖火リレーは、静岡県に引き継がれます。