コロナ禍で仕事失った外国人労働者 再就職の支援強化へ 厚労省

新型コロナウイルスの影響で仕事を失った外国人労働者を支援するため、厚生労働省はハローワークで多言語に対応できるよう通訳を増やすとともに、支援団体と情報を共有するなど再就職の支援を強化することになりました。

厚生労働省によりますと、日本で働く外国人労働者は去年10月末の時点で、およそ172万人とこれまでで最も多くなっています。

一方で、新型コロナウイルスの影響で仕事を失った外国人の多くが、ハローワークを利用していないとみられ、実態の把握や再就職支援が不十分だと、支援団体などから指摘されています。

このため厚生労働省はことし3月に設置した有識者でつくる検討会で議論を続け17日、支援の強化に向けた報告書をまとめました。

この中では外国人労働者が多く暮らす地域にある、全国140か所余りのハローワークで多言語に対応できるよう通訳を増員し、民間の支援団体と連携して仕事を失った外国人の情報を共有するなどして、再就職や生活の支援を強化すべきだとしています。

また、出入国在留管理庁などと連携し、仕事を失った外国人労働者の状況を正確に把握できる仕組み作りを進めることが必要だと指摘しています。

厚生労働省は、この報告書にもとづいて仕事を失った外国人労働者の支援に向けて対策を強化することにしています。