タイ 10月中旬までに外国人観光客の入国制限 大幅緩和へ

タイのプラユット首相は新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた経済の立て直しを急ぐ必要があるとして、外国人観光客を受け入れるためことし10月中旬までに入国制限を大幅に緩和する方針を示しました。一方でタイ国内はワクチンの接種が遅れ、新たな感染者数も2000人を超える状態が続いています。

タイのプラユット首相は16日夜にテレビ演説を行い「国を開くことが重要だ。リスクを受け入れる時がきた」と述べ、ワクチンの接種を完了した人は隔離なしで入国できるよう、120日以内に制限を大幅に緩和する方針を示しました。

タイでは主要産業の観光業が新型コロナウイルスの感染拡大で深刻な打撃を受けていて、プラユット首相は経済の立て直しを急ぐためには制限の緩和を進める必要があるとしています。

一方、国内ではことし3月ごろからイギリスで最初に確認された変異ウイルス「アルファ株」の感染が拡大し、1日当たりの新たな感染者数が2000人を超える状態が続いています。

また、ワクチンの接種を完了した人も15日時点で人口の2.6%にとどまっていますが、プラユット首相は10月はじめまでには人口の75%が少なくとも1回は接種できるようにするとしています。