売れ残り業務用ビールの返品 受け入れへ 酒類提供見合わせ地域

新型コロナウイルスの緊急事態宣言で酒類の提供を見合わせるよう求められている地域では、飲食店向けの業務用のビールが大量に売れ残っていることから、ビールメーカー各社は廃棄費用をメーカー側が負担して返品を受け入れることを決めました。

業務用ビールについてメーカー各社は品質に異常がある場合などを除いて、ふだんは返品は受け付けず廃棄費用は卸売会社が負担しています。

しかし新型コロナウイルスの緊急事態宣言で酒類の提供を見合わせるよう求められる地域では大量の業務用ビールが在庫として残り、古くなって品質が悪化すれば廃棄せざるをえないため、卸売会社の経営を圧迫するおそれがあります。

このため、キリン、アサヒ、サントリー、サッポロの大手ビールメーカー4社は、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の適用地域の卸売会社を対象に、費用をメーカー側が負担して売れ残った業務用ビールの返品に応じることを決めました。

ビールメーカーが新型コロナの影響で返品に応じるのは去年4月の緊急事態宣言に続いて2回目で、各社は卸売会社が飲食店などからの返品に応じやすくすることで、飲食店の経営支援にもつなげたいとしています。