全日空 新型コロナワクチンの職域接種 開始

新型コロナウイルスのワクチンの職域接種を、13日から全日空が始めました。職域接種の実施は、全国で初めてとみられます。

全日空の職域接種は、13日午前11時、羽田空港のターミナルビルにある会議室で始められ、国際線の運航に携わるパイロットや客室乗務員が、入り口で検温して医師の問診を受けたあと、ワクチンの接種を受けていました。

13日は合わせて50人が接種を受け、パイロットは2日間、客室乗務員は1日以上、次の乗務まで時間を空けるということです。

全日空によりますと、ワクチンの確保や医療従事者などの調整ができたため、前倒しして職域接種を始めたということで、実施したのは全国の企業で初めてとみられます。

全日空では今後、接種会場を増やし、契約社員を含むグループ4万6000人余りの社員に接種を行うということです。

接種を受けた吉良俊廣機長は「これで安心して乗務に専念できます。体調はふだんと変わらず、注射の痛みもインフルエンザと変わりませんでした」と話していました。

また、客室乗務員の石黒麻里子さんは「接客をする仕事なので、非常にありがたいです。新型コロナウイルスが収束することを願います」と話しました。

全日空の平澤寿一企画室長は「1日も早く職域接種を始めることが、われわれの使命だと考えてきた。海外ではワクチン接種が進んでいるので、まずは国際線の運航に携わる社員の接種を急ぎたい」と話していました。