オンライン診療 抗がん剤など 初診から条件付きで処方 厚労省

新型コロナウイルスに感染し、自宅などで療養している患者について、厚生労働省は、オンライン診療での抗がん剤などの処方を、初診から条件付きで認めることを決めました。

新型コロナウイルスへの対策として、厚生労働省は、去年4月以降、医療機関に行かずにスマートフォンなどで診察を受けられるオンライン診療を、特例で初診から認めています。

一方、抗がん剤や免疫抑制剤、それに、てんかんや糖尿病などの薬については、副作用のリスクが高いことなどから、初診での処方を認めていませんでした。

こうした中、新型コロナウイルスに感染しても、医療機関に入院できず、自宅や宿泊施設で療養している患者がいることから、緊急性がある場合は、初診から抗がん剤などを処方することを認めるということです。

ただし、オンラインで診療する医師が、看護師を患者のそばに同席させて指示などを出せるようにすることや、その後、対面診療で経過を観察することなどが条件となっています。
厚生労働省は、この方針を全国の自治体や医療機関に周知していて、「医療がひっ迫する中で、患者が必要な治療を受けられるよう対応を変更した」としています。