平井デジタル相 アプリ開発の経費削減めぐり“不適当”発言

東京オリンピック・パラリンピックで利用するアプリ開発の経費削減をめぐり、平井デジタル改革担当大臣は、開発を請け負った事業者について「脅しておいたほうがいい」などと発言したことを認め「表現は不適当で、今後は気をつけたい」と釈明しました。

東京オリンピック・パラリンピックで日本を訪れる人の健康管理などを行うアプリ開発の経費削減をめぐり、平井デジタル改革担当大臣が開発を請け負った事業者について内閣官房の幹部に対し「脅しておいたほうがいい」「完全に干す」などと述べたと朝日新聞が伝えました。

これについて、平井大臣は、閣議のあとの記者会見で、発言を認めたうえで「非常にラフな表現になった。表現は不適当で、今後は気をつけたい」と述べました。

そのうえで「強い覚悟で、国民の立場になって交渉するよう、強い口調で申し上げたが、事業者に直接言ったわけではない」と釈明しました。

また記者団が「経費削減に大臣の発言の影響はなかったか」と質問したのに対し、平井大臣は「誰かの発言で金額が変わるというものではない」と述べました。

経緯

東京オリンピック・パラリンピックで、日本を訪れる選手や関係者などの入国手続きや、健康管理を行うアプリを開発・運用するため、政府は、ことし1月に複数の事業者と合わせて73億円余りで契約を結びました。

しかし、新型コロナウイルス対策で、海外からの観客の受け入れが見送られたのに伴い、政府はアプリから顔認証やビザの申請などの機能を除くことを決めました。

そして、事業者側と交渉を進めた結果、費用は47%削減され、およそ38億5000万円とすることで決着し、5月末までに契約を変更しました。

平井デジタル改革担当大臣の今回の発言は、顔認証の機能の開発を行う事業者との経費削減をめぐる交渉を担当する内閣官房の幹部に述べたもので、内閣官房IT総合戦略室によりますと、この事業者とは当初、およそ5億円で契約したものの、機能を除くことになったため契約を解除したということです。

加藤官房長官「一連の流れ長時間にわたり説明」

加藤官房長官は、午後の記者会見で「私から、平井デジタル改革担当大臣に対し、事実関係などについては自身で説明をしていただきたいと申し上げた。そうした中、平井大臣は、きょう午前の記者会見で、自身の発言などについて『表現は不適当で、今後は気をつけたい』と発言されたと承知している。また、一連の流れについても、かなり長時間にわたって説明されたものと承知している」と述べました。

立民 安住国対委員長「『失格大臣』と言わざるをえない」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「人格が問われる話で、もう大臣としての資格はないのではないか。脅しが許される社会を国が容認することで、同じ事が世の中や企業にまん延するのはよくない。時代に逆行した『失格大臣』だと言わざるをえない」と述べました。

共産 田村政策委員長「政府が大盤ぶるまい うまくいかない現状」

共産党の田村政策委員長は、記者会見で「大臣としての見識が問われる発言だ。政府が大盤ぶるまいで旗を振り、アプリの開発を急がせて、うまくいかないということが繰り返されている現状もうかがえ、担当大臣として地に足をつけて、政府に何が求められているか考えるべきだ」と述べました。