川上未映子さんの殺害ほのめかす 投稿者に320万円賠償命じる

芥川賞作家の川上未映子さんが殺害をほのめかす投稿をされたと訴えた裁判の判決で、東京地方裁判所は「生命や身体に危害を加える趣旨で、投稿は違法だ」として、投稿者に対して320万円余りの賠償を命じました。

「乳と卵」で芥川賞を受賞した作家の川上未映子さんは、平成30年にインターネットの掲示板に「やるっきゃない、さすしか」とか、「いつも研ぎ澄まして準備しておく」などと、殺害をほのめかす投稿をされ、イベントの出演を取りやめるなどの影響が出たとして、投稿者の女性を訴えました。

裁判で投稿者は「脅迫するつもりはなかった」と主張し争いました。

判決で東京地方裁判所の金澤秀樹裁判長は「投稿内容は、イベントで川上さんを殺傷する意思があり、準備をしていることをほのめかしている。生命や身体に危害を加えるという趣旨を表していて、投稿は違法だ」と指摘しました。

そのうえで、投稿者に対して慰謝料やイベントへの出演を取りやめたことによる損害など、320万円余りの賠償を命じました。

川上さん「このような加害行為は絶対に許されない」

判決について川上未映子さんは「今も多くの人がひぼう中傷や脅迫に苦しんでおり、人の生き死ににかかわる深刻な社会問題になっている。今回の判決は、卑劣な行為をした人物は必ず責任を追及され罰せられるという前例になると思う。今後も、社会全体が、あらゆる脅迫に屈しないという意思を持ち、このような加害行為は絶対に許されないのだということを徹底して周知する必要がある」とコメントしています。