バイデン大統領 ワクチン5億回分 途上国などに提供計画 発表へ

アメリカのホワイトハウスは、バイデン大統領が今月11日から開かれるG7サミット=主要7か国首脳会議に合わせて、新型コロナウイルスのワクチン5億回分を、途上国など100近くの国々に提供する計画を発表すると明らかにしました。

ホワイトハウスは10日、声明を出し、初めての外国訪問でイギリスを訪れているバイデン大統領がG7サミットに合わせて、新型コロナウイルスのワクチン5億回分を途上国など、92か国とAU=アフリカ連合に提供する計画を発表すると明らかにしました。

ワクチンはアメリカの製薬大手ファイザーから購入し、5億回分のうち2億回分はことしの年末までに、残りの3億回分は来年の上半期中に届けられるということです。

ホワイトハウスは「今回の提供は1か国によるワクチンの提供では最大のものだ。ワクチン接種を広めるために、世界の民主主義国が連携していく基盤になる」としています。

バイデン大統領はG7サミットで各国にも協力を呼びかけると見られていて、価値観を共有する同盟国や友好国と連携することで、積極的な供給を通じた「ワクチン外交」を展開する、中国やロシアに対抗したいねらいがうかがえます。