4月の景気の現状示す指数 コロナ感染拡大前の水準まで回復

ことし4月の景気動向指数は、半導体や通信関連の生産が増加していることを反映して、景気の現状を示す指数が前の月を2.6ポイント上回って95.5となり、新型コロナウイルスの感染が拡大する前の水準まで回復しました。

内閣府が発表したことし4月の景気動向指数は、景気の現状を示す「一致指数」が2015年を100として、95.5となりました。

前の月を2.6ポイント上回って2か月連続の上昇となり、おととし12月の95.3を上回り、新型コロナの感染拡大前の水準を回復しました。

これは、世界的に半導体の需要が拡大する中、製造装置の出荷が増えたことや、新たな通信規格=5Gに対応した機器の生産が増えたことなどによるものです。

指数の動きから機械的に導かれる景気判断は「改善を示している」というこれまでの表現を維持しました。

指数が新型コロナ前の水準を回復したことについて内閣府は、統計の性格上、製造業の影響が大きくなりやすいと指摘しつつ「緊急事態宣言の影響で個人消費を中心に弱さはあるものの、全体を見ると製造業を中心に景気の持ち直しが続いていることを示している」と分析しています。