大阪のワクチン大規模接種 きょうから兵庫と京都も対象に

政府が大阪市に設置した新型コロナワクチンの大規模接種センターでは、7日から大阪に加え兵庫、京都に対象地域を広げて接種が始まりました。

大阪市に設置された大規模接種センターは運用開始から7日で3週目に入り、対象地域はこれまでの大阪府に新たに兵庫県と京都府が追加され予定されたすべてのエリアに拡大されました。

会場では午前8時から始まる受け付けを前に、入り口付近に長い列ができていました。

兵庫県芦屋市から夫婦で訪れたという68歳の女性は「朝6時に起きて電車とバスを乗り継いで来ました。遠かったですが、地元は80歳以上しか予約が始まっておらず、進捗(しんちょく)が遅いため、早く受けられる方を選びました」と話していました。

また、兵庫県宝塚市の69歳の会社経営の男性は「朝5時半に起きました。かかりつけ医がなくふだん大阪で仕事しているためこの会場に来ました。早く2回の接種を終えてコロナ前の生活に戻りたい」と話していました。

大阪の会場では1日5000人に接種を行うことにしていて、7日午後1時ごろからは今月14日から27日までの2週間分の予約をインターネットで受け付ける予定です。

防衛省によりますと今月28日以降は2回目の接種を受ける人で予約がほぼ埋まり、1回目の接種の予約枠は非常に少ないということで、早めの予約を呼びかけています。

京都では無料送迎バス

京都府は府内にある17の自治体と大阪の会場を結ぶ8つのルートで、無料の送迎バスの運行を始めました。

このうち、宇治市のJR宇治駅前では事前に予約した66歳の男性が体温を測って手の消毒を行ったあと、バスに乗り込みました。

京都府によりますと、7日から今月13日にかけて政府の大規模接種センターで接種を予定している人はおよそ1700人で、このうちおよそ240人がバスの利用を予約しているということです。

予約の申し込みは乗車日の3日前までで、専用のコールセンターで平日の午前10時から午後4時まで受け付けています。

加藤官房長官「1人でも多くの方の接種実現を」

加藤官房長官は午前の記者会見で「先月24日に自衛隊大規模接種センターが開始され、きのうまでに、東京センターではおよそ11万5000人、大阪センターではおよそ5万8000人、合計17万4000人に接種を受けていただいた。現時点で特に大きなトラブルもなく、順調に運営がされていると認識している」と述べました。

そのうえで「きょうから対象地域を当初想定した、すべての地域に広げて接種を行うことになり、引き続き1人でも多くの方の接種が実現されるよう取り組んでいきたい」と述べました。