ワクチン接種 高齢者向け宿泊プラン 相次ぐ 会場周辺ホテルで

新型コロナウイルスの影響でホテルの需要が低迷する中、政府が設置した大規模接種センターの周辺などでは、ワクチンの接種を受ける高齢者向けの宿泊プランを打ち出す動きが相次いでいます。

東京 大手町と大阪 北区に設置された政府の大規模接種センターでは、今月24日からワクチンの接種が始まり、周辺のホテルでは、接種を受ける高齢者や付き添いの人向けのプランを打ち出しています。

このうち、東京の会場から歩いて10分ほどの場所にある「三井ガーデンホテル大手町」は、チェックインの際にワクチンの接種券を提示すれば、午前7時から翌日の午後1時まで最大30時間滞在でき、価格も割安なプランの販売を始めました。

ホテルの運営会社では、各地の自治体が大規模接種会場を設置する動きに合わせて、全国の24のホテルで割引プランを販売しています。

三井不動産ホテルマネジメントの森田伸統括総支配人は「接種前と接種後のコンディションを整えるために活用してほしい。今後は、一般向けに接種が拡大していくのに合わせたプランも展開したい」と話しています。

また「阪急阪神ホテルズ」は、大阪や東京などにある4つのホテルで、チェックインの際にワクチン接種券を提示すれば、割安で泊まれるプランを販売しています。

厳しい経営環境が続くホテル各社は、ワクチンの接種に伴う外出と結び付けたプランで収益の底上げを図るとともに、感染収束後の利用にもつなげたい考えです。