マレーシア 全土でロックダウンへ 感染拡大の歯止めかからず

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないマレーシアでは、政府が来月1日から経済活動などを厳しく制限する、いわゆるロックダウンを実施すると発表しました。

マレーシアでは今月中旬以降、1日あたりの感染者数が連日、6000人を超えるなど、感染が急速に拡大していて、変異ウイルスの感染も広がっているとみられています。

政府は今月12日から、全土で州をまたぐ移動やレストランなど、店での飲食を禁止するといった措置を実施していますが、感染拡大に歯止めがかかっていません。

こうした中、マレーシア首相府は28日夜、声明を発表し、全土で、企業の経済活動などを厳しく制限する、いわゆるロックダウンを来月1日から2週間、実施することを明らかにしました。

生活に最低限必要な業種を除く経済活動が制限されるということで、具体的な業種などについては、今後、改めて発表するとしています。

また、今回の措置で感染拡大を一定程度抑え込むことができれば、段階的に制限を緩和する方針だということです。

イギリスのオックスフォード大学の研究者らのグループの分析によりますと、マレーシアでの人口100万人当たりの新規の感染者数は、26日までの7日間の平均で211人となっていて、深刻な感染状況が続くインドの165人を上回っています。