Jリーグ 10クラブが債務超過 新型コロナ影響で入場料収入減

サッカーJリーグの53クラブの昨年度の経営情報が発表され、10のクラブが債務超過となりました。Jリーグは新型コロナウイルスの影響で入場料収入が減ったことが大きな要因だとしていて今後、支援策を検討する方針です。

Jリーグは、28日、決算時期が遅い、3つのクラブを除いた53のクラブの昨年度、2020年度の経営情報を開示しました。

それによりますと、全体の2割に近い10のクラブが債務超過に陥り、これらを含めた34のクラブが単年度で赤字となったということです。

J1では3つのクラブが債務超過となっていて
▽セレッソ大阪でおよそ7億9000万円、
▽サガン鳥栖でおよそ6億9000万円、
▽ベガルタ仙台でおよそ1億2000万円、それぞれ、負債が資産を上回っています。

Jリーグのクラブが債務超過になったのは2014年度以来です。

Jリーグは新型コロナウイルスの影響で入場料収入が全体でおよそ6割減ったことが経営の悪化の主な要因だとしています。

一方で各クラブのスポンサーの数が大幅に減っていないことや融資制度などが充実していることなどから「経営の継続が困難になっているクラブはない」としています。

Jリーグは当初、56のクラブのうちおよそ4割が債務超過となる見通しを示していましたが木村正明専務理事は、「経費削減などの努力によって債務超過に陥るクラブは想定よりも少なかった。今後、支援策を検討したい」と話していました。

Jリーグでは、今年度までは、債務超過や3年連続の赤字となってもJリーグへの参加資格とするクラブライセンスの判定に影響を与えないとする特例措置を設けています。