東京五輪・パラ“選手村のコロナ対策に課題”専門家会議

東京オリンピック・パラリンピックの新型コロナ対策を話し合うため、組織委員会が設置した専門家会議が開かれ、実際に選手村を視察したメンバーから感染者が出たときの待機スペース確保や、食堂での混雑対策などが課題だといった指摘が出されました。

東京大会でのコロナ対策の運用方法を検討するため組織委員会が設置した専門家会議の2回目の会合が28日開かれ、それに先だって3人のメンバーが東京 晴海の選手村を視察しました。

このあと開かれた会議では選手村での感染対策の課題が議論され、メンバーからは、感染者が出た時のため十分な待機スペースを確保すべきだとか、選手村の総合診療所での待ち時間を少なくする対策、それに食堂での混雑を避ける工夫が必要だといった課題が指摘されたということです。

また、28日の会議では、パブリックビューイングや「ライブサイト」と呼ばれるイベントの開催など、人の流れを抑えるための課題についても話し合われました。

会議のあとの記者会見で専門家会議のメンバーで、国立感染症研究所感染症危機管理研究センターの齋藤智也センター長は「ライブサイトなどの応援する場所を作ることで人の流れが増え、感染を増やすことも考えられるが、人数制限や飲食のルールを設けることでリスクを減らせる余地はある。一方で、そういう場をなくせば家やスポーツバーに人が集まり感染リスクが高くなる可能性もある」と話していました。