マレーシアで感染拡大 現地日系企業への影響懸念

マレーシアでは新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、人口100万人当たりの新規の感染者数はインドを上回り、JETRO=日本貿易振興機構は現地の日系企業の活動に影響が出るおそれがあるとして懸念を示しています。

イギリスのオックスフォード大学の研究者らのグループ「アワー・ワールド・イン・データ」は、新型コロナウイルスの感染状況などについて、WHO=世界保健機関や各国政府などが発表したデータを独自に分析し、インターネットで公開しています。

それによりますと、マレーシアの人口100万人当たりの新規の感染者数は26日までの7日間の平均で211人でした。

これは、深刻な感染状況が続くインドの165人を上回っているほか、東南アジアの中で最も多くなっています。

JETROによりますと、マレーシアには、電機メーカーや自動車メーカーなど1500社を超える日系企業が進出しています。

JETROクアラルンプール事務所は「さらに感染が拡大すれば、現地の日系企業の活動に影響が出るおそれもある。企業からも懸念の声が出ている」と話しています。

マレーシア政府は5月12日から、全土で州をまたぐ移動やレストランなどでの店内での飲食を禁止していますが、変異ウイルスの感染も広がっているとみられ、感染拡大に歯止めがかかっていません。