ワクチン 大規模接種 愛知県独自の会場2か所で接種始まる

愛知県は独自に2か所の新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場を開設し、周辺自治体の高齢者への接種が始まりました。

愛知県は24日から、豊山町の県営名古屋空港と豊明市の藤田医科大学の2か所に、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場を独自に開設し、周辺自治体に住む高齢者への集団接種を行います。

このうち藤田医科大学の体育館では、午前7時ごろから高齢者が集まり始め、当初の予定より10分ほど早い8時50分ごろから受け付けが始まりました。

24日の接種の対象は、名古屋市に住む高齢者で医師の問診のあと、先週、承認されたモデルナのワクチンの接種を受けていました。

接種を受けた69歳の女性は「痛みも感じずあっという間に打つことができた。自宅から少し遠かったが満足だ」と話していました。

また、89歳の父親と87歳の母親を連れてきた娘は「父は胃がんの手術をしたばかりで、1日でも早く接種ができたらと思って予約した。愛知県は感染者が増えているので、早く接種できてありがたい」と話していました。

藤田医科大学病院の岩田充永副院長は「新型コロナの入院患者が多くて大変だが、やっと『攻め』のワクチン接種が始まった。最もつらい時期だが、ゴールが見えてきているので、県民の皆さんとともに頑張りたい」と話していました。
また、豊山町の県営名古屋空港の会場には、午後0時半すぎから、事前に予約していた名古屋市に住む高齢者がバスや自家用車で訪れました。

訪れた人は、医師の問診などを済ませ、医師や看護師からワクチンの接種を受けていました。

会場では、先週、承認されたアメリカのモデルナのワクチンが使われ、24日はおよそ500人の高齢者に加え、今後、集団接種会場や医療機関で従事する可能性がある看護学生およそ50人も、接種を受けました。

この会場では、1日で最大2000人の接種が想定されていて、接種を加速させるため今後、歯科医師も接種の担い手として派遣される予定です。

接種を受けた70代の男性は「注射は痛くなかったし、接種までもスムーズでした。ワクチンを打っても感染に気をつけて生活したいです」と話していました。

会場の医療体制を統括する愛知県がんセンターの丹羽康正病院長は「人の流れに一部改善すべきところがあるが、重い副反応が出る人もおらず、接種は順調に進んでいる。1日の接種者数が増えても、しっかり対応したい」と話していました。

県営名古屋空港での大規模集団接種は、来月2日以降、春日井市や小牧市、それに、豊山町の高齢者も対象に順次、行われます。