【ワクチン接種最新実績】 高齢者の接種率 都道府県で開きも

新型コロナウイルスのワクチン接種について、政府は24日、都道府県別の最新の実績を公表しました。

医療従事者などは、全体の8割が1回目の接種を終えました。

高齢者は全体の6%が1回目の接種を終えましたが、都道府県によってその割合は3%から17%余りと開きが生じています。

新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては、2月から医療従事者などへの接種が行われ、先月からは今年度中に65歳以上になる高齢者への接種も進められています。

医療従事者など 過半数が2回目接種終える

医療従事者などについては、今月21日までに全国で396万5411人が1回目の接種を終え、このうち247万2976人が2回目の接種を終えました。

対象となるおよそ480万人のうち、1回目を終えた人は82.6%、2回目を終えた人は51.5%となっています。
都道府県別の実績は、21日時点で次のようになっています。

▽北海道では、1回目の接種を終えた人が17万4981人、このうち2回目の接種も終えた人は9万1717人
▽青森県では、1回目を終えた人が4万638人、このうち2回目も終えた人は2万6152人
▽岩手県では、1回目を終えた人が4万6590人、このうち2回目も終えた人は3万423人
▽宮城県では、1回目を終えた人が7万5248人、このうち2回目も終えた人は4万5059人
▽秋田県では、1回目を終えた人が3万1983人、このうち2回目も終えた人は2万3625人
▽山形県では、1回目を終えた人が3万8741人、このうち2回目も終えた人は2万4600人
▽福島県では、1回目を終えた人が6万2448人、このうち2回目も終えた人は3万6148人
▽茨城県では、1回目を終えた人が9万2277人、このうち2回目も終えた人は5万4649人
▽栃木県では、1回目を終えた人が5万8072人、このうち2回目も終えた人は3万8834人
▽群馬県では、1回目を終えた人が6万3057人、このうち2回目も終えた人は3万9847人
▽埼玉県では、1回目を終えた人が19万7042人、このうち2回目も終えた人は12万4096人
▽千葉県では、1回目を終えた人が16万839人、このうち2回目も終えた人は9万6489人
▽東京都では、1回目を終えた人が38万6025人、このうち2回目も終えた人は24万5905人
▽神奈川県では、1回目を終えた人が22万9503人、このうち2回目も終えた人は13万1780人
▽新潟県では、1回目を終えた人が6万6971人、このうち2回目も終えた人は4万8783人
▽富山県では、1回目を終えた人が3万8495人、このうち2回目も終えた人は2万6440人
▽石川県では、1回目を終えた人が4万1724人、このうち2回目も終えた人は2万9895人
▽福井県では、1回目を終えた人が3万6322人、このうち2回目も終えた人は2万4032人
▽山梨県では、1回目を終えた人が2万6774人、このうち2回目も終えた人は1万4854人
▽長野県では、1回目を終えた人が6万5573人、このうち2回目も終えた人は4万2375人
▽岐阜県では、1回目を終えた人が6万7526人、このうち2回目も終えた人は4万1181人
▽静岡県では、1回目を終えた人が10万4286人、このうち2回目も終えた人は6万1870人
▽愛知県では、1回目を終えた人が22万6345人、このうち2回目も終えた人は14万4268人
▽三重県では、1回目を終えた人が5万9471人、このうち2回目も終えた人は3万9203人
▽滋賀県では、1回目を終えた人が4万2724人、このうち2回目も終えた人は2万8402人
▽京都府では、1回目を終えた人が8万917人、このうち2回目も終えた人は5万2533人
▽大阪府では、1回目を終えた人が23万2809人、このうち2回目も終えた人は13万7779人
▽兵庫県では、1回目を終えた人が14万9314人、このうち2回目も終えた人は8万3783人
▽奈良県では、1回目を終えた人が4万8009人、このうち2回目も終えた人は2万8894人
▽和歌山県では、1回目を終えた人が3万5328人、このうち2回目も終えた人は2万4681人
▽鳥取県では、1回目を終えた人が1万9495人、このうち2回目も終えた人は1万4465人
▽島根県では、1回目を終えた人が2万7862人、このうち2回目も終えた人は1万7507人
▽岡山県では、1回目を終えた人が7万2730人、このうち2回目も終えた人は4万1319人
▽広島県では、1回目を終えた人が9万9244人、このうち2回目も終えた人は6万5536人
▽山口県では、1回目を終えた人が5万9625人、このうち2回目も終えた人は3万8650人
▽徳島県では、1回目を終えた人が3万7554人、このうち2回目も終えた人は2万5541人
▽香川県では、1回目を終えた人が3万3520人、このうち2回目も終えた人は2万2839人
▽愛媛県では、1回目を終えた人が5万5591人、このうち2回目も終えた人は4万1230人
▽高知県では、1回目を終えた人が3万463人、このうち2回目も終えた人は2万2324人
▽福岡県では、1回目を終えた人が16万5794人、このうち2回目も終えた人は9万688人
▽佐賀県では、1回目を終えた人が4万1439人、このうち2回目も終えた人は2万8810人
▽長崎県では、1回目を終えた人が5万7758人、このうち2回目も終えた人は3万8493人
▽熊本県では、1回目を終えた人が7万8330人、このうち2回目も終えた人は4万6437人
▽大分県では、1回目を終えた人が4万7980人、このうち2回目も終えた人は3万3870人
▽宮崎県では、1回目を終えた人が3万9725人、このうち2回目も終えた人は2万8362人
▽鹿児島県では、1回目を終えた人が7万529人、このうち2回目も終えた人は4万6970人
▽沖縄県では、1回目を終えた人が4万7740人、このうち2回目も終えた人は3万1638人でした。

高齢者の1回目接種率 17.5%で和歌山がトップ

一方、高齢者の接種については、23日までに全国で216万6240人が1回目の接種を終え、このうち17万3599人が2回目の接種を終えました。

対象となるおよそ3600万人のうち、1回目を終えた人は6%、2回目を終えた人は0.5%となっています。

都道府県別 65歳以上の高齢者 接種した人の割合

都道府県別に、去年1月時点の高齢者人口に占める割合を見ると、接種を終えた人の割合が最も高かったのは、
▽和歌山県で1回目を終えた人が17.5%、2回目を終えた人が2.6%でした。

次いで高かったのは
▽山口県で1回目が14.3%、2回目が1.2%、
▽高知県で1回目が12%、2回目が1.2%でした。

一方、接種を終えた人の割合が最も低かったのは、
▽愛媛県で1回目が3.2%、2回目が0.3%、
次いで
▽千葉県で1回目が4.3%、2回目が0.2%、
▽栃木県で1回目4.4%、2回目0.4%でした。

大都市の都府県では
▽東京都が1回目6.6%、2回目0.2%、
▽大阪府が1回目4.6%、2回目0.3%、
▽愛知県が1回目6.1%、2回目0.3%となっています。

ただ、これらはあくまで各地域から報告があった人数を集計したもので、実際はこれ以上に接種が進んでいる可能性があります。
23日時点で国に報告された都道府県別の人数と、高齢者人口に占める割合は次のようになっています。

▽北海道では、1回目を終えた人が7万3824人(4.5%)、このうち2回目も終えた人は3208人(0.2%)
▽青森県では、1回目を終えた人が3万1860人(7.6%)、このうち2回目も終えた人は3537人(0.8%)
▽岩手県では、1回目を終えた人が2万7629人(6.8%)、このうち2回目も終えた人は4101人(1.0%)
▽宮城県では、1回目を終えた人が3万2084人(5.0%)、このうち2回目も終えた人は2598人(0.4%)
▽秋田県では、1回目を終えた人が3万5151人(9.8%)、このうち2回目も終えた人は4224人(1.2%)
▽山形県では、1回目を終えた人が3万6204人(10.1%)、このうち2回目も終えた人は5931人(1.7%)
▽福島県では、1回目を終えた人が4万7289人(8.2%)、このうち2回目も終えた人は3179人(0.6%)
▽茨城県では、1回目を終えた人が3万9534人(4.7%)、このうち2回目も終えた人は1060人(0.1%)
▽栃木県では、1回目を終えた人が2万4309人(4.4%)、このうち2回目も終えた人は2339人(0.4%)
▽群馬県では、1回目を終えた人が4万45人(6.9%)、このうち2回目も終えた人は3614人(0.6%)
▽埼玉県では、1回目を終えた人が8万6265人(4.5%)、このうち2回目も終えた人は1578人(0.1%)
▽千葉県では、1回目を終えた人が7万3865人(4.3%)、このうち2回目も終えた人は3270人(0.2%)
▽東京都では、1回目を終えた人が20万6207人(6.6%)、このうち2回目も終えた人は5762人(0.2%)
▽神奈川県では、1回目を終えた人が10万7005人(4.6%)、このうち2回目も終えた人は7360人(0.3%)
▽新潟県では、1回目を終えた人が4万6739人(6.5%)、このうち2回目も終えた人は4072人(0.6%)
▽富山県では、1回目を終えた人が1万5187人(4.5%)、このうち2回目も終えた人は1350人(0.4%)
▽石川県では、1回目を終えた人が3万5283人(10.6%)、このうち2回目も終えた人は6196人(1.9%)
▽福井県では、1回目を終えた人が2万716人(8.9%)、このうち2回目も終えた人は3417人(1.5%)
▽山梨県では、1回目を終えた人が1万6006人(6.4%)、このうち2回目も終えた人は3186人(1.3%)
▽長野県では、1回目を終えた人が4万5534人(7.0%)、このうち2回目も終えた人は3635人(0.6%)
▽岐阜県では、1回目を終えた人が3万9731人(6.6%)、このうち2回目も終えた人は3739人(0.6%)
▽静岡県では、1回目を終えた人が4万8942人(4.5%)、このうち2回目も終えた人は2070人(0.2%)
▽愛知県では、1回目を終えた人が11万3463人(6.1%)、このうち2回目も終えた人は5433人(0.3%)
▽三重県では、1回目を終えた人が2万4552人(4.6%)、このうち2回目も終えた人は1863人(0.4%)
▽滋賀県では、1回目を終えた人が3万4011人(9.3%)、このうち2回目も終えた人は2991人(0.8%)
▽京都府では、1回目を終えた人が4万7354人(6.4%)、このうち2回目も終えた人は2061人(0.3%)
▽大阪府では、1回目を終えた人が10万8816人(4.6%)、このうち2回目も終えた人は6940人(0.3%)
▽兵庫県では、1回目を終えた人が7万2782人(4.6%)、このうち2回目も終えた人は4029人(0.3%)
▽奈良県では、1回目を終えた人が2万1537人(5.2%)、このうち2回目も終えた人は2644人(0.6%)
▽和歌山県では、1回目を終えた人が5万3976人(17.5%)、このうち2回目も終えた人は8054人(2.6%)
▽鳥取県では、1回目を終えた人が2万196人(11.4%)、このうち2回目も終えた人は4272人(2.4%)
▽島根県では、1回目を終えた人が1万4803人(6.5%)、このうち2回目も終えた人は2651人(1.2%)
▽岡山県では、1回目を終えた人が4万3884人(7.8%)、このうち2回目も終えた人は2268人(0.4%)
▽広島県では、1回目を終えた人が4万322人(4.9%)、このうち2回目も終えた人は6232人(0.8%)
▽山口県では、1回目を終えた人が6万6402人(14.3%)、このうち2回目も終えた人は5724人(1.2%)
▽徳島県では、1回目を終えた人が1万9318人(8.0%)、このうち2回目も終えた人は2964人(1.2%)
▽香川県では、1回目を終えた人が2万5644人(8.5%)、このうち2回目も終えた人は5694人(1.9%)
▽愛媛県では、1回目を終えた人が1万3933人(3.2%)、このうち2回目も終えた人は1535人(0.3%)
▽高知県では、1回目を終えた人が2万9580人(12.0%)、このうち2回目も終えた人は2920人(1.2%)
▽福岡県では、1回目を終えた人が7万888人(5.1%)、このうち2回目も終えた人は2554人(0.2%)
▽佐賀県では、1回目を終えた人が2万6519人(10.8%)、このうち2回目も終えた人は2800人(1.1%)
▽長崎県では、1回目を終えた人が1万9903人(4.6%)、このうち2回目も終えた人は3121人(0.7%)
▽熊本県では、1回目を終えた人が3万5128人(6.5%)、このうち2回目も終えた人は3219人(0.6%)
▽大分県では、1回目を終えた人が2万6321人(7.1%)、このうち2回目も終えた人は3754人(1.0%)
▽宮崎県では、1回目を終えた人が3万8662人(11.1%)、このうち2回目も終えた人は4446人(1.3%)
▽鹿児島県では、1回目を終えた人が4万4578人(8.7%)、このうち2回目も終えた人は3687人(0.7%)
▽沖縄県では、1回目を終えた人が2万4259人(7.5%)、このうち2回目も終えた人は2317人(0.7%)となっています。

和歌山・高知 接種率が高い理由は?

1位の和歌山 診療所の数の多さが要因か

高齢者接種の割合が最も高くなった和歌山県。

去年1月時点の高齢者人口に占める接種を受けた人の割合は、1回目を終えた人が17.5%、2回目を終えた人は2.6%といずれも全国で最も高くなりました。

背景にあるのは接種にあたる診療所の数の多さです。

和歌山県では人口10万人当たりの診療所の数が110.8か所と全国1位で、多くの高齢者に「かかりつけ医」がいます。

このため、和歌山市では高齢者向けの接種のほとんどを個別の医療機関で行っています。

ふだん通っている診療所で接種を受けられるため、予約も比較的スムーズだということです。
また、診療所も休診日にも接種を行って協力しています。

和歌山市満屋にある診療所「辻岡医院」では通常は休診している土曜日の午後も接種を行っていて、22日も予約した高齢者125人が順番に接種を受けていました。

和歌山市健康推進部の上野美知 部長は「和歌山市はインフルエンザの予防接種などで日頃から医師会などと連携をとっていたため、接種開始日から速やかにワクチン接種を行えた。できるだけ早い時期に高齢者の接種を終えたい」と話しています。
さらに、和歌山県では医療機関が少ない自治体が連携することでワクチン接種の迅速化を図る動きも出ています。

和歌山県中部にある湯浅町と、隣接する広川町は、先月25日から合同で集団接種を行っています。

2つの町にある9か所の診療所が連携することで必要となる医師や看護師など8人以上が確保でき、1日におよそ120人の接種が可能になりました。

湯浅町健康推進課の前田和昭 課長は「住民がお互いの町の医療機関にかかることもあるので、合同で行っても安心して受けてもらえると考えています。自治体どうしが協力して取り組むのは非常に効果的だと思います」と話していました。

3位の高知 市町村数の多さが接種率上昇に影響か

1回目の接種を終えた人の割合が、和歌山県、山口県に次いで全国で3番目に高くなっている高知県。

1回目の接種を終えた人は2万9580人で12%、2回目の接種を終えた人は2920人で1.2%でした。

これについて高知県は、人口に比べて市町村の数が多いことが関係しているのではないかとみています。

県ワクチン接種推進室の小野哲郎室長は「高齢者向けワクチンは当初、都道府県ごとに10箱や市町村ごとに1箱といった配分のしかただったので、ほかの都道府県よりも人口に比べた配分量が多かった。市町村が希望する時期にワクチンが供給され、円滑に接種を始めることができたのではないか」と述べました。

そのうえで「各市町村の事情を聞いて無理のない範囲で7月末までに高齢者の接種を完了できるよう医療従事者の確保など必要な支援をしていきたい」と話していました。

高知 仁淀川町 6月中に希望者への接種完了か

高知県の山あいにあり、人口およそ5000人の仁淀川町には、およそ2800人の高齢者が住んでいて、このうち80%ほどにあたるおよそ2300人が新型コロナウイルスのワクチンの接種を希望しています。

こうした中、町は、先月17日に医師が町内の高齢者施設を巡回する形でワクチンの接種を始めました。

その後、町内にある4つの医療機関の協力を得て医師や看護師を確保し、町内の3つの地区で集団接種を行うことにしました。
その際、高齢者には郵送で日程などを周知して接種を希望するか確認しましたが、混乱を避けるため、希望する人の接種の日時は1回目も2回目も町が指定することにしました。

また、町内では山あいの地域に集落が点在し、自力で接種会場を訪れることが難しい高齢者もいるため、23日からはタクシー会社などの協力を得て町がタクシーやバスを手配し、高齢者を接種会場に送迎する取り組みも始めました。
医療機関やタクシー会社などの協力のほか、接種に向けた町の調整が順調に進んだこともあり、仁淀川町は、高齢者のワクチン接種について、政府がことし7月末までの完了を目指すなか、来月27日に希望者の接種を終えられるとしています。