大阪 吉村知事「インドの変異株 市中感染の可能性も」

海外への渡航歴がない大阪の男性が、インドで広がっている変異した新型コロナウイルスへの感染が確認されたことについて、吉村知事は、市中で感染が広がっている可能性が十分にあるとして強い警戒感を示しました。そのうえで、こうした状況も考慮しながら、休業や時短要請などの措置の今後の取り扱いを決める考えを示しました。

大阪府内では、海外への渡航歴がなく、渡航歴がある人との接触もない60代の男性が、インドで広がっている変異した新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。

これについて吉村知事は、21日に記者団に対し「市中感染の可能性が十分にあり、今後、広がっていくおそれがある。イギリスで広がっている変異株よりも感染拡大力が強いという指摘もあるので、極めて強い警戒心をもっている」と述べました。

そのうえで「検査の強化が必要だ。大型商業施設や、飲食店などを再開すべきという意見も出ているが、すでに大阪では、インドの変異株が市中感染している可能性もあるということも、今後の対策の判断の1つにしていきたい」と述べました。

さらに、吉村知事は「医療体制のひっ迫度合いは、極めて厳しい状況が続いている。現時点で、緊急事態宣言の解除を議論できる状況にはない」と述べたうえで、来週の中頃に対策本部会議を開いて、宣言の再延長を国に要請するかどうか判断する考えを示しました。