ワクチン再凍結で169人分廃棄 埼玉 所沢市の2つの医療機関で

埼玉県所沢市で冷蔵で配送したファイザー社の新型コロナウイルスのワクチンを、再び凍結するミスが2つの医療機関で相次ぎ、合わせて169人分が廃棄されたほか、21人に接種されていたことが分かりました。

所沢市では今月13日以降、市内の医療機関にワクチンが冷蔵で配送され、17日から高齢者への接種が始まりました。

ファイザー社のワクチンは、冷蔵状態で運ぶ場合、5日間しか保存できず、再び凍結して保存することはできません。

このうち、180人分のワクチンを配送された1つの医療機関は、再凍結できないことを把握していましたが、目視でワクチンが凍結していると判断し、マイナス20度の冷凍室で保管したということです。

しかし、今月17日になって市からワクチンは冷蔵で配送しているため、再凍結しないよう、注意を促すメールが来たことから、再凍結をしたことが分かり、159人分のワクチンを廃棄したということです。

ただ、すでにこの時点で21人には再凍結したワクチンを接種していたということです。

市によりますと、接種した人は、いずれも健康状態に問題はなく、当面、経過観察を続けるということです。

このほか、別の医療機関でも10人分のワクチンを再凍結したとして、廃棄していたことも分かり、合わせて169人分のワクチンが廃棄されたということです。

市では再発防止策として、配送用のバッグに「冷凍禁止」と掲示するほか19日、緊急の説明会を開き、適正な取り扱いについて改めて周知するということです。

所沢市は「廃棄によって接種計画に大きな変更はないが、再発防止を徹底したい」としています。