緊急事態宣言 各地の人出 2回目比で減少も1回目比で倍以上増加

緊急事態宣言が出されている地域の16日の人出は、2回目の宣言が出ていた期間の土日祝日の平均よりも減ったところが多くなりました。ただ、1回目の宣言の期間よりは依然、多くなっています。

NHKは、IT関連企業の「Agoop」が利用者の許可を得て個人が特定されない形で集めた携帯電話の位置情報のデータを使って、緊急事態宣言が出されている地域の主な地点の人の数を分析しました。

分析した時間は日中が午前6時から午後6時まで、夜間が午後6時から翌日の午前0時までです。

それによりますと、宣言が出ている地域のうち東京、大阪、兵庫、京都、愛知、福岡の16日の人出は、2回目の宣言の期間の土日祝日の平均と比べて減少した地点が多くなりました。

▽東京駅付近で日中は12%減少、夜間は11%減少
▽渋谷スクランブル交差点付近で日中は9%減少、夜間は18%減少
▽大阪梅田駅付近で日中は44%減少、夜間は42%減少
▽神戸市の三ノ宮駅付近で日中は11%減少、夜間も30%減少
▽京都駅付近で日中は23%減少、夜間は29%減少
▽名古屋駅付近で日中は1%減少、夜間は逆に10%増加
▽博多駅付近で日中は19%減少、夜間は変わりませんでした。

16日から宣言の対象地域に加わった北海道では、
▽札幌駅付近で前の4週間の平均と比べて日中は30%減少、夜間は40%減少していました。

ただ、これらの地域の16日の人出を1回目の宣言の期間の土日祝日の平均と比べると、いずれの地域も2倍以上に増加していました。

増加率は
▽東京駅付近で日中が161%(およそ2.6倍)、夜間が154%(およそ2.5倍)
▽渋谷スクランブル交差点付近で日中が162%(およそ2.6倍)、夜間が164%(およそ2.6倍)
▽大阪梅田駅付近で日中が272%(およそ3.7倍)、夜間が271%(およそ3.7倍)
▽神戸市の三ノ宮駅付近で日中が262%(およそ3.6倍)、夜間が199%(およそ3倍)
▽京都駅付近で日中が218%(およそ3.2倍)、夜間が197%(およそ3倍)
▽名古屋駅付近で日中が281%(およそ3.8倍)、夜間が322%(およそ4.2倍)
▽博多駅付近で日中が375%(およそ4.8倍)、夜間が470%(およそ5.7倍)
▽札幌駅付近で日中が201%(およそ3倍)、夜間が170%(およそ2.7倍)でした

岡山では

岡山県に緊急事態宣言が出されて初めての平日となった、17日、JR岡山駅前で県民に尋ねたところ、ふだんより人出が減ったと答える人が目立ちました。

岡山市に住む60代の男性は「きのう、車で市内を走っていると、交通量が少なくなったと感じた。岡山で感染者が多く出ているので危機感はある」と話していました。

30代の会社員の女性は「人出は少ない感じはする。前回の宣言もこれでなんとかなるのかなと思ったけれど、まだ落ち着かないどころか大きくなっている。ほんとうに落ち着くのかなと思う」と話していました。

宮崎県から観光で訪れた20代の男性は「ずっとホテルにいるような感じで、あまり楽しめずに帰る。土日は人がいなくて閑散としていました」と話していました。

岡山県内の10代の大学生は「去年の緊急事態宣言の時よりは多いが、人出はいつもより少ないと思う。大学は先週まで対面授業でしたが、今週は休みになりました」と話していました。

岡山市に住む20代の大学生は「大学は宣言が出る前からオンライン授業になっている。駅前の店でアルバイトをしているが、客の入りは少なくなっていると感じる」と話していました。