「これまで以上に行動しづらい」緊急事態宣言拡大の3道県は…

緊急事態宣言は16日、対象地域に北海道、岡山、広島が加わり、9都道府県に拡大されました。
新たに対象地域となった3道県で、道行く人の反応のほか商業施設や観光地などの状況をまとめました。

札幌

札幌市の中心街では市民から様々な声が聞かれました。
札幌市の20代の男性は「これまで以上に行動しづらくなって、何をするにも1人だし自分のやりたいことができなくなってくるなあという思いです。ここまで感染者が増えてしまったのはコロナに慣れてしまったということがあるのではないかと思います」と話していました。

札幌市の30代の女性は「きょうは歯医者に行かないといけなくて出てきました。子どもが保育園に行っているのですが、なるべく家庭保育をお願いされています。なかなか小さい子どもはエネルギーが有り余って動いてしまうので、家でけがをしてしまったりということもあって朝、早い時間に公園に連れて行ったりしています」と話していました。

札幌市の70代の男性は「経済も回していかないといけないし、私は経済の方が大事だと思いますが、感染対策と経済どっちに重きをおくか難しいところですよね。飲食店の人は大変だと思いますよ」と話していました。

岡山 中心部のデパートで休業措置

岡山市中心部のデパートでは、県の要請に応じて日曜日の16日、一部の売り場を除いて休業する措置が取られました。

岡山県は、16日からの緊急事態宣言の期間中、床面積が1万平方メートルを超える集客施設に対し、平日は営業時間を午後8時までに短縮し、土日祝日は休業するよう要請しています。

これを受けて、岡山市に本店があるデパート「天満屋」では食料品や生活必需品などの売り場を除いて土日祝日は休業することになりました。16日朝は、店の入り口に休業を知らせる紙が貼られ、買い物に訪れる客の姿はそれほど見られませんでした。

買い物に訪れた70代の女性は「臨時休業と聞いて驚いた。しかたがないが、自粛生活が続く中でさらに緊急事態宣言が出たのはショックが大きい」と話していました。

天満屋岡山本店の難波康彦店長は「2日前に緊急事態宣言が決まり、臨時休業の案内など対応に追われたが、なんとか間に合わせることができた。感染に歯止めがかからない状況なので、店としても対策を徹底したい」と話していました。

岡山県はこのほか、酒やカラオケ設備を提供している店などに休業要請を行い、それ以外の飲食店などには営業時間を午後8時までに短縮することなどを求めています。要請に従った店には協力金が支払われることになっていて、広島県でも同様の対策がとられます。

広島 宮島 多くの店が休業

広島県の観光地の宮島では多くの店が休業し閑散としています。

広島県が緊急事態宣言の対象地域になった初日の16日、世界遺産の厳島神社がある広島県廿日市市の宮島では朝から島を訪れる人の姿はまばらです。およそ80店が軒を連ねる島内の商店街では、多くの店が休業しています。

カキやあなごなどの料理を提供する飲食店では、緊急事態宣言を受けて16日から休業することを決め、仕入れていた食品の廃棄など片付けに追われていました。

店長の小林真之さんは「1日の売り上げが去年から赤字続きです。協力金が出るためきっぱり休業を決めました。廃棄がたくさん出ましたが、仕方ないです」と話していました。

また50年近く営業を続ける土産物店では、県内での感染者数が増えたことに伴い、今月中旬から営業日を週3日に減らして営業をしていましたが、緊急事態宣言を受けて17日から店を閉めることを決めました。

店を経営する佐々木健一さんは「宣言が出ると決まったのが金曜日だったので準備が間に合わずきょうは営業をしているが、あすからは休業します。これからの修学旅行シーズンに営業ができないのは正直苦しいです」と話していました。