銀行と信用金庫 融資残高4月平均6か月ぶりに 前月比で減少

銀行と信用金庫が企業や個人に融資した残高は、先月1か月間の平均で579兆円余りとなり、引き続き高い水準となっているものの、このところ企業の追加的な資金需要が落ち着いていることから、前の月に比べて6か月ぶりに減少しました。

日銀が発表した「貸出・預金動向」によりますと、全国の銀行と信用金庫が企業や個人向けに行った融資の残高は、先月1か月間の平均で579兆5743億円となり、引き続き高い水準となっているものの、前の月に比べて6か月ぶりに減少しました。

これは、企業の追加的な資金需要が落ち着き、大企業の一部では返済の動きもみられるためです。

一方、企業や個人による預金は、消費の抑制がみられたことなどから、先月1か月間の平均で827兆387億円と、過去最高となりました。

日銀は、今後の動向について「企業の追加の資金需要は全体としては落ち着いているため、融資の残高は全体としては減少していく見通しだが、業種や企業間によって資金繰りの状況は異なり、大幅な売り上げの減少に直面している企業もあるため、引き続き動向を注視したい」としています。