群馬県 “まん延防止”適用を要請 感染者急増に歯止めかからず

群馬県は新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないことを受け、政府に対し「まん延防止等重点措置」の適用を12日、要請したことを明らかにしました。

県内では先月末から感染者が急増していて、11日までの1週間で新規の感染者数が、1日当たりの平均で77.7人とこれまでで最も多くなっているほか、11日時点の新型コロナ専用の病床の使用率も62.5%に上昇しています。

政府の分科会が感染状況を示す4つのステージのうち最も深刻なステージ4の目安をいずれも超えていて、感染拡大に歯止めがかからないことから、山本知事は政府に対し「まん延防止等重点措置」の適用を12日、要請したことを明らかにしました。

「まん延防止等重点措置」は、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づき、知事が事業者に対して営業時間の短縮を「要請」し、応じない場合には知事が「命令」することができるなど、地域や期間を定めて感染防止対策を講じる措置です。

重点措置を想定しているのは前橋市・高崎市・伊勢崎市・太田市・沼田市・渋川市・藤岡市・富岡市・安中市・玉村町の合わせて10市町ですが、今後の感染状況や国との調整により変更する可能性があるとしています。

適用する日については、今月中旬から下旬をめどに国と調整中で、県では今月16日からの適用を見据えて準備しています。

重点措置の事業者は飲食店全般のほか、劇場やショッピングモールなども対象にする方向で検討しています。

群馬県ではすでに、独自の警戒度を今月4日から県内全域で最も高い「4」に引き上げ不要不急の外出の自粛を求めているほか、今月8日からは酒を提供する飲食店などに営業時間の短縮を要請しています。

山本知事は「会食で感染して家庭に持ち込んでいるケースなどが増えている。すでに時短要請をしている事業者のほか、県民にさらなる負担をかけるが協力いただきたい」と述べました。