フィリピン 1-3月GDP -4.2% 5期連続マイナス 経済低迷長期化

フィリピンのことし1月から3月までのGDP=国内総生産の伸び率は、1年以上にわたる厳しい外出制限の影響で去年の同じ時期と比べてマイナス4.2%と5期連続のマイナスとなり、経済の低迷が長期化しています。

フィリピン統計庁が11日発表したことし1月から3月までのGDPの伸び率は、去年の同じ時期と比べてマイナス4.2%と5期連続のマイナス成長となりました。

統計庁は、新型コロナウイルス対策でフィリピン経済の中心地である首都マニラなど各地で企業活動の制限も含む厳しい外出制限が1年以上続いたことから、主な産業である建設業やサービス業の業績が落ち込んだほか、個人消費も低迷したことが原因だとしています。

フィリピンのGDPの伸び率は5期連続のマイナスながら、去年の4月から6月までのマイナス17%という四半期としては過去最悪を記録してから徐々に改善はしていて、国家経済開発庁のチュア長官は「全体的に見れば経済は改善傾向にあり、ワクチン接種が進んで感染者が減れば早期の経済回復も可能だ」と話しています。

ただ、ことし3月の時点で失業率が7.1%と依然として高い水準にあり、感染が収まる兆しもまだ見えないことから、経済低迷の長期化を懸念する声も上がっています。