新型コロナ 14都道府県の5指標7項目(10日時点)

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうちどのステージにあるか判断するための指標として「医療のひっ迫具合」「療養者数」「PCR検査の陽性率」「新規感染者数」「感染経路が不明な人の割合」の5つを示しています。

このうち「医療のひっ迫具合」は「病床使用率」「入院率」「重症者用病床の使用率」の3つの項目があります。


内閣官房のまとめによりますと、現在、緊急事態宣言が出ている4都府県と、12日以降、新たに対象となる愛知県と福岡県、それに、現在「まん延防止等重点措置」が適用されている道と県、合わせて14都道府県の10日時点のデータでは、西日本を中心にいくつもの自治体で、最も深刻な「ステージ4」になる項目が多くなっています。

なお、病床関連の指標については、自治体の中にはすぐに受け入れることができる「即応病床数」などをもとに、異なる値を公表しているところもあります。

1-1医療ひっ迫 使用率

まず医療のひっ迫具合です。

病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

病床全体の使用率は
▽北海道で49%、
▽東京都で39%、
▽埼玉県で48%、
▽千葉県で32%、
▽神奈川県で30%、
▽愛知県で64%、
▽三重県で60%、
▽岐阜県で57%、
▽大阪府で87%、
▽兵庫県で92%、
▽京都府で69%、
▽福岡県で74%、
▽沖縄県で74%、
▽愛媛県で33%です。

1-2医療ひっ迫 入院率

入院率はステージ3が40%以下、ステージ4が25%以下が目安です。

入院率は
▽北海道で27%、
▽東京都で33%、
▽埼玉県は適用外(文末参照)
▽千葉県は適用外、
▽神奈川県は適用外、
▽愛知県は適用外、
▽三重県で41%、
▽岐阜県で51%、
▽大阪府で10%、
▽兵庫県で15%、
▽京都府で20%、
▽福岡県は適用外、
▽沖縄県で37%、
▽愛媛県は適用外です。

1-3医療ひっ迫 重症者

重症者の病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

重症者用の病床使用率は
▽北海道で15%、
▽東京都で38%、
▽埼玉県で23%、
▽千葉県で9%、
▽神奈川県で24%、
▽愛知県で37%、
▽三重県で30%、
▽岐阜県で17%、
▽大阪府で89%、
▽兵庫県で82%、
▽京都府で45%、
▽福岡県で35%、
▽沖縄県で75%、
▽愛媛県で24%です。

2療養者数

続いて療養者数は、人口10万人当たりステージ3が20人以上、ステージ4は30人以上が目安です。

▽北海道で62人、
▽東京都で52人、
▽埼玉県で34人、
▽千葉県で22人、
▽神奈川県で22人、
▽愛知県で55人、
▽三重県で32人、
▽岐阜県で42人、
▽大阪府で244人、
▽兵庫県で92人、
▽京都府で62人、
▽福岡県で86人、
▽沖縄県で75人、
▽愛媛県で20人です。

3検査陽性率

最近1週間のPCR検査などの陽性率です。

ステージ3が5%以上、ステージ4が10%以上が目安です。

▽北海道で9.5%、
▽東京都で7.9%、
▽埼玉県で5.6%、
▽千葉県で6.6%、
▽神奈川県で8%、
▽愛知県で8.2%、
▽三重県で5.6%、
▽岐阜県で11.3%、
▽大阪府で6.6%、
▽兵庫県で15.3%、
▽京都府で9.2%、
▽福岡県で10.3%、
▽沖縄県で5.6%、
▽愛媛県で1.9%となっています。

4新規感染者数

人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者はステージ3が15人以上、ステージ4は25人以上が目安です。

▽北海道で44人、
▽東京都で39人、
▽埼玉県で20人、
▽千葉県で15人、
▽神奈川県で18人、
▽愛知県で35人、
▽三重県で15人、
▽岐阜県で34人、
▽大阪府で67人、
▽兵庫県で48人、
▽京都府で33人、
▽福岡県で53人、
▽沖縄県で31人、
▽愛媛県で9人となっています。

5感染経路不明者の割合

最後に感染経路が不明な人の割合です。

目安の値はステージ3、ステージ4ともに50%です。

▽北海道で47%、
▽東京都で59%、
▽埼玉県で46%、
▽千葉県で56%、
▽神奈川県で55%、
▽愛知県は49%、
▽三重県で25%、
▽岐阜県で38%、
▽大阪府で60%、
▽兵庫県で48%、
▽京都府で46%、
▽福岡県は報告なし、※
▽沖縄県で61%、
▽愛媛県で24%でした。

※県からの報告がありませんでした。

指標として新たに採用された「入院率」はすべての療養者に占める入院できている人の割合です。

新型コロナウイルスの患者が増加すると本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。

ただ、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は以下の場合には適用されないとしています。

▽療養者数が、人口10万人当たり10人未満の場合。

▽新規陽性者数のうち入院が必要な人が、発生届の翌日までに入院できている場合です。

こうした自治体については、ステージの判断は行われません。