昨年度の消費支出 前の年度を4.9%下回る 新型コロナの影響で

昨年度1年間に2人以上の世帯が消費に使った金額は、前の年度を4.9%下回り、統計が比較できる2001年度以降では、2番目に大きい落ち込みとなりました。新型コロナウイルスの影響で旅行や外食などの消費が大幅に減少しました。

総務省の家計調査によりますと、昨年度、2人以上の世帯が消費に使った金額は、月の平均で1世帯あたり27万6167円となりました。

物価の変動を除いた実質で前の年度を4.9%下回り、統計が比較できる2001年度以降では、2番目に大きい落ち込みでした。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛で、宿泊料や交通費、外出先での食事や飲酒代、それに衣料品などへの支出が減少したためです。

ただ、家具やエアコン、それに電気代や水道代など、自宅で使う商品やサービスのいわゆる“巣ごもり需要”に関係する支出は増えました。

一方、ことし3月に2人以上の世帯が消費に使った金額は30万9800円で、去年の同じ月を6.2%上回って4か月ぶりの増加となりました。

総務省は「おととしの3月と比べると旅行や外食などの消費は減少しており、依然として新型コロナの影響は大きく、今後も消費動向を注意深く見ていく必要がある」としています。