新型コロナ 14都道府県の5指標7項目(9日時点)

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうちどのステージにあるか判断するための指標として「医療のひっ迫具合」、「療養者数」、「PCR検査の陽性率」、「新規感染者数」、「感染経路が不明な人の割合」の5つを示しています。

このうち「医療のひっ迫具合」は「病床使用率」「入院率」「重症者用病床の使用率」の3つの項目があります。

内閣官房のまとめによりますと、現在、緊急事態宣言が出ている4都府県と、今月12日以降、新たに対象となる愛知県と福岡県、それに、現在「まん延防止等重点措置」が適用されている道と県、14都道府県の9日時点のデータでは西日本を中心にいくつもの自治体で、最も深刻な「ステージ4」になる項目が多くなっています。

なお、病床関連の指標については、自治体の中にはすぐに受け入れることができる「即応病床数」などをもとに、異なる値を公表しているところもあります。

1-1 医療ひっ迫 使用率

まず医療のひっ迫具合です。

病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

病床全体の使用率は
▽北海道で44%、
▽東京都で38%、
▽埼玉県で49%、
▽千葉県で32%、
▽神奈川県で29%、
▽愛知県で63%、
▽三重県で59%、
▽岐阜県で55%、
▽大阪府で86%、
▽兵庫県で64%、
▽京都府で66%、
▽福岡県で70%、
▽沖縄県で74%、
▽愛媛県で31%です。

1-2 医療ひっ迫 入院率

入院率はステージ3が40%以下、ステージ4が25%以下が目安です。

入院率は
▽北海道で27%、
▽東京都で31%、
▽埼玉県は適用外(文末参照)
▽千葉県は適用外、
▽神奈川県は適用外、
▽愛知県は適用外、
▽三重県で39%、
▽岐阜県で52%、
▽大阪府で10%、
▽兵庫県で15%、
▽京都府で20%、
▽福岡県は適用外、
▽沖縄県で37%、
▽愛媛県は適用外です。

1-3 医療ひっ迫 重症者

重症者の病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

重症者用の病床使用率は
▽北海道で15%、
▽東京都で38%、
▽埼玉県で23%、
▽千葉県で9%、
▽神奈川県で24%、
▽愛知県で35%、
▽三重県で34%、
▽岐阜県で17%、
▽大阪府で88%、
▽兵庫県で74%、
▽京都府で45%、
▽福岡県で35%、
▽沖縄県で75%、
▽愛媛県で24%です。

2 療養者数

続いて療養者数は、人口10万人当たりステージ3が20人以上、ステージ4は30人以上が目安です。

▽北海道で56人、
▽東京都で53人、
▽埼玉県で36人、
▽千葉県で22人、
▽神奈川県で21人、
▽愛知県で53人、
▽三重県で34人、
▽岐阜県で39人、
▽大阪府で244人、
▽兵庫県で92人、
▽京都府で60人、
▽福岡県で80人、
▽沖縄県で75人、
▽愛媛県で19人です。

3 検査陽性率

最近1週間のPCR検査などの陽性率です。

ステージ3が5%以上、ステージ4が10%以上が目安です。

▽北海道で8.7%、
▽東京都で8.2%、
▽埼玉県で5.5%、
▽千葉県で7.2%、
▽神奈川県で8.0%、
▽愛知県で7.2%、
▽三重県で5.6%、
▽岐阜県で9.9%、
▽大阪府で7.1%、
▽兵庫県で17.4%、
▽京都府で9.1%、
▽福岡県で9.8%、
▽沖縄県で5.8%、
▽愛媛県で2.1%となっています。

4 新規感染者数

人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者はステージ3が15人以上、ステージ4は25人以上が目安です。

▽北海道で38人、
▽東京都で40人、
▽埼玉県で21人、
▽千葉県で15人※、
▽神奈川県で18人、
▽愛知県で33人、
▽三重県で16人、
▽岐阜県で30人、
▽大阪府で69人、
▽兵庫県で50人、
▽京都府で34人、
▽福岡県で52人、
▽沖縄県で32人、
▽愛媛県で9人となっています。

※千葉県の「15」は「14.65」を四捨五入した数字です。

5 感染経路不明者の割合

最後に感染経路が不明な人の割合です。

目安の値はステージ3、ステージ4ともに50%です。

▽北海道で43%、
▽東京都で59%、
▽埼玉県で46%、
▽千葉県で58%、
▽神奈川県で56%、
▽愛知県は48%、
▽三重県で20%、
▽岐阜県で41%、
▽大阪府で61%、
▽兵庫県で49%、
▽京都府で45%、
▽福岡県は報告なし※、
▽沖縄県で64%、
▽愛媛県で18%でした。

※県からの報告がありませんでした。

「入院率」について

指標として新たに採用された「入院率」はすべての療養者に占める入院できている人の割合です。

新型コロナウイルスの患者が増加すると本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。

ただ、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は以下の場合には適用されないとしています。

▽療養者数が、人口10万人当たり10人未満の場合。

▽新規陽性者数のうち入院が必要な人が、発生届の翌日までに入院できている場合です。

こうした自治体については、ステージの判断は行われません。