新型コロナ 利用者落ち込む鉄道業界 自動運転の導入検討広がる

新型コロナウイルスの影響で利用者が落ち込んでいる鉄道業界では、コストの削減や将来的な運転士不足への備えとして自動運転の導入を検討する動きが広がっています。

このうち「東武鉄道」は、東京・足立区内のおよそ1キロを走る「大師線」で2023年度以降に自動運転を試験的に行う計画です。
大手の私鉄では初めて、運転士の資格を持たない乗員1人だけで運行することを目指していて、これは、自動化の国際規格の中で、無人の自動運転に次ぐ2番目のレベルにあたります。

新型コロナウイルスの影響で利用者が大きく減る中、コストを削減するとともに、将来的な運転士不足にも備えることが狙いで、会社では、今後、安全面の課題を検証したいとしています。
小林立樹運転課長は「新型コロナウイルスの影響で鉄道の利用動向が変化していて、自動運転の導入は喫緊の課題だ。安全面で最善の方法を検討したい」と話しています。

鉄道の自動運転は、JR東日本がことし3月、常磐線に導入したほか、JR西日本も去年、大阪環状線で走行実験を行っていて、導入を検討する動きが広がっています。