大阪 地域クリニックにもコロナの影響 発熱外来訪れる人急増で

重症患者の数が用意された病床数を超えるなど医療提供体制が危機的な状況になっている大阪では、地域のクリニックにも大きな影響が出ています。

大阪 中央区にある内科の診療所、小畠クリニックでは、去年4月に感染の疑いがある人を診察する発熱外来を設置し、一般の患者と時間帯や場所を分けて診察にあたってきました。

先月に入り、発熱外来を訪れる人が急増し、前の月の3倍近い419人に達しました。

このうち検査で陽性が確認されたのは106人で、陽性率は25%を超えています。

大型連休中も休みを返上して診察にあたっていますが、予約の電話がひっきりなしにかかり、断らざるをえない日も出てきました。

さらに、自宅で療養中に容体が悪化しても入院できない患者が増えたことから、自宅を訪ねての診察や、電話で症状を聞き取って薬を届けるといった新たな対応も迫られています。

この診療所の医師は1人だけで、高齢者などかかりつけの患者も多く抱えていることから、新型コロナの対応がこれ以上増えると、一般の診療ができなくなると危機感を抱いています。

小畠クリニックの小畠昭重院長は「第4波の今は、入院が必要な人が入院できず、自宅で療養している人たちの対応も地域の医師が手伝わざるをえない状況だ。さらに感染が拡大し、もっと重症の人にも対応するようになると、一般診療にも影響が出てくる。自分たちは大丈夫だと思わないで、感染しないような行動を取ってほしい」と話しています。