タイ 飲食店内の食事禁止へ 変異した新型コロナの感染拡大で

タイ政府は変異した新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受け、首都バンコクなどで来月1日から飲食店の店内での食事を禁止する方針を決めました。

タイではイギリスで最初に確認された変異ウイルスの感染が広がり、今月1日時点で26人だった1日当たりのウイルスの感染者は、30日は1583人に上っています。

タイ政府はレストランで感染が広がる事例も相次いでいるとして、来月1日から、首都バンコクなど感染が特に深刻な6つの地域を対象に、飲食店の店内での食事を禁止し、持ち帰りや配達での販売のみを認める方針を決めました。

バンコクの飲食店ではすでに店内でのアルコールの提供が禁止されていますが、今回の規制強化で、売り上げへのさらなる影響を懸念する声も上がっています。

このうち、串焼きなどの日本食を提供する居酒屋では、感染拡大により1日当たりの売り上げが先月と比べて4割ほどに落ち込み、店内での食事の禁止によりさらなる落ち込みも予想されるということです。

店では自宅やオフィスまで配達料を無料にして料理を届けたり、メニューにない料理も客の希望に応じて提供したりして、売り上げを確保しようとしています。

居酒屋「ヒナタ」を経営する長谷川真也さんは「お客さんが家でも楽しめるメニューを考えるなどして少しでも注文をもらい、従業員のためにも何とか生き残っていけるよう頑張りたい」と話しています。