感染者急増で医療危機のインド 40以上の国や地域が支援申し出

インドでは新型コロナウイルスの感染者の急増で、医療体制が危機的な状況となる中、インド外務省はこれまでに40を超える国や地域から医療物資の提供の申し出が寄せられたことを明らかにしました。

インドでは29日、新たにこれまでで最も多い37万人余りが新型コロナウイルスに感染していることが確認され、死者も過去最多の3600人以上にのぼりました。

首都ニューデリーを中心に医療用の酸素が不足し多くの死者が出るなど、医療体制がひっ迫し危機的な状況になっています。

こうした中、インド外務省は29日、会見を開き、これまでに欧米や中東、アジアなど40以上の国や地域から医療機器や医薬品の提供の申し出が寄せられたことを明らかにしました。

このうち、すでにイギリスやロシアなどから酸素濃縮器や人工呼吸器が到着したほか、アメリカからも30日、酸素の生成装置などが届く予定だということです。
ただ、依然として医療物資の不足は深刻で、インド外務省は酸素の生成装置550台、酸素濃縮器4000台などを海外から調達したいとしています。

また、抗ウイルス薬「レムデシビル」なども不足しているとして、各国へさらなる支援を訴えました。