“ワクチン供給遅れは契約違反” アストラゼネカに法的措置 EU

EU=ヨーロッパ連合は、イギリスの製薬大手アストラゼネカに対して、新型コロナウイルスのワクチンの供給が大幅に遅れているのは契約違反にあたるとして、法的な手続きを開始したと発表しました。

EU=ヨーロッパ連合の報道官は26日、イギリスの製薬大手アストラゼネカに対して、新型コロナウイルスのワクチンをめぐる契約違反で法的な手続きを開始したと発表しました。

EUによりますと、アストラゼネカは新型コロナウイルスのワクチン3億回分をことし前半までにEUに供給する契約を結んでいますが、生産上の問題が生じたことを理由に実際に供給されるのはおよそ3分の1にとどまる見通しだということです。

これに関して報道官は大幅な供給の遅れは契約違反にあたるとして、ワクチンの配分を受ける27の加盟国を代表してベルギーの裁判所で法的な手続きを開始したとしています。

また再三、話し合いの場を設けたものの今後の供給計画に関して満足できる回答が得られなかったとしていて「法的措置を通じて迅速なワクチンの供給を促していく」としています。

アストラゼネカ「残念だ」

これに対しアストラゼネカはコメントを発表し、EU側の今回の措置を「残念だ」としたうえで、多くの人がワクチンを接種できるよう建設的に協力していきたいとしています。