インドの新たな変異ウイルス 国内で21件確認 官房長官

新型コロナウイルスの感染が急拡大しているインドで新たに見つかった2つの特徴的な変異を合わせ持ったウイルスについて、加藤官房長官は、国内では、これまでに21件が確認されていると明らかにしたうえで、水際対策の強化などを徹底していく考えを示しました。

インドでは、新型コロナウイルスの新たな感染者が連日30万人を超えており、感染の急拡大の背景には、インドで新たに見つかった、2つの特徴的な変異を合わせ持ったウイルスの影響が指摘されています。

このウイルスについて、加藤官房長官は午前の記者会見で、日本国内では、これまでに、空港検疫で20件、国内事例で1件の、合わせて21件が確認されていることを明らかにしました。

そのうえで「インドの変異株のみならず、厚生労働省で各国政府やWHO=世界保健機関、専門家などとも連携を図りながら、情報収集や評価、分析を行うとともに、水際対策や変異株に対する監視体制の強化など、必要な対策を徹底していきたい」と述べました。

一方、記者団が、このウイルスに対するワクチンの効果を質問したのに対し「少なくとも、いま、具体的な見解が示されているとは承知していない。引き続き、情報収集などに取り組んでいく」と述べました。

小池知事 都内でも少なくとも1件確認

東京都の小池知事は26日午後、都庁で記者団に対し、新型コロナウイルスの感染が急拡大しているインドで、新たに見つかった2つの特徴的な変異を合わせ持ったウイルスについて、都内で少なくとも1件が確認されていることを明らかにしました。

そのうえで「これがどういうものなのかわからないことがかえって怖い。感染力が強い変異ウイルスが確認されていることが去年と全く違い、ポイントだ。『去年でいろいろ学んだ』と言う人もいるが、未知のものとまだたたかい続けていて、ワクチンの状況もあり、ここは締めていかなければならない」と述べ、感染防止の対策を緩めないよう呼びかけました。

都内では25日から緊急事態宣言の期間に入っていて、小池知事は「本当につらい時期に百貨店などを閉めていただき、街頭の大型ビジョンなども協力いただいている。この貴重な期間に対策をしっかりやっていき、今後、社会をもっと動かすためにも今、ここで抑えることをお願いしたい」と述べました。