「ステージ4」になる項目多く 新型コロナ 13都府県の感染状況

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうちどのステージにあるか判断するための指標として「医療のひっ迫具合」「療養者数」「PCR検査の陽性率」「新規感染者数」「感染経路が不明な人の割合」の5つを示しています。
このうち「医療のひっ迫具合」は「病床使用率」「入院率」「重症者用病床の使用率」の3つの項目があります。

内閣官房のまとめによりますと、3回目の緊急事態宣言で25日から対象となった東京都、大阪府、兵庫県、京都府の4都府県と、「まん延防止等重点措置」が適用されている7県、それに、ことし緊急事態宣言が出された岐阜県と福岡県の合わせて13都府県の24日時点の指標では、東京と西日本のいくつもの自治体で、最も深刻な「ステージ4」になる項目が多くなっています。

なお、病床関連の指標については、自治体の中にはすぐに受け入れることができる「即応病床数」などをもとに、異なる値を公表しているところもあります

1-1 医療ひっ迫 使用率

医療のひっ迫具合です。病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。
(▼…ステージ4、▽…ステージ3)
病床全体の使用率は
▽東京都で29%、
▽埼玉県で35%、
▽千葉県で24%、
▽神奈川県で23%、
▽愛知県で34%、
▽岐阜県で32%、
▼大阪府で90%、
▼兵庫県で87%、
▼京都府で56%、
▽福岡県で36%、
▽宮城県で41%、
▼沖縄県で87%、
▽愛媛県で37%です。

1-2 医療ひっ迫 入院率

入院率はステージ3が40%以下、ステージ4が25%以下が目安です。
(▼…ステージ4、▽…ステージ3)
入院率は
▽東京都で29%、
・埼玉県は適用外(文末参照)、
▽千葉県で27%、
・神奈川県は適用外、
・愛知県は適用外、
・岐阜県は63%、
▼大阪府で11%、
▼兵庫県で17%、
▼京都府で22%、
▼福岡県で17%、
・宮城県は適用外、
▽沖縄県で36%、
・愛媛県は適用外です。

1-3 医療ひっ迫 重症者

重症者の病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。
(▼…ステージ4、▽…ステージ3)
重症者用の病床使用率は
▽東京都で36%、
・埼玉県で16%、
・千葉県で8%、
・神奈川県で14%、
・愛知県で16%、
・岐阜県で7%、
▼大阪府で97%、
▼兵庫県で74%、
▽京都府で29%、
・福岡県で13%、
▽宮城県で23%、
▼沖縄県で62%、
▽愛媛県で27%です。

2 療養者数

続いて療養者数は、人口10万人あたりステージ3が20人以上、ステージ4は30人以上が目安です。
(▼…ステージ4、▽…ステージ3)
▼東京都で43人、
▽埼玉県で29人、
・千葉県で20人※、
・神奈川県で20人※、
▼愛知県で34人、
・岐阜県で18人、
▼大阪府で183人、
▼兵庫県で80人、
▼京都府で46人、
▼福岡県で33人、
▼宮城県で31人、
▼沖縄県で89人、
▽愛媛県で29人です。

※千葉県は「19.7人」、神奈川県も「19.7人」。
四捨五入で「20人」となっていますが、ステージ3の目安の値を下回っています。

3 検査陽性率

最近1週間のPCR検査などの陽性率です。
ステージ3が5%以上、ステージ4が10%以上が目安です。
(▼…ステージ4、▽…ステージ3)
▽東京都で6.1%、
・埼玉県で4.3%、
▽千葉県で5.3%、
▽神奈川県で8.9%、
▽愛知県で5.4%、
・岐阜県で4.2%、
▽大阪府で7.9%、
▼兵庫県で15.2%、
▽京都府で7.4%、
▽福岡県で5.2%、
▽宮城県で6.8%、
▽沖縄県で6.6%、
・愛媛県で3.9%となっています。

4 新規感染者数

人口10万人あたりの直近1週間の新規感染者は、ステージ3が15人以上、ステージ4は25人以上が目安です。
(▼…ステージ4、▽…ステージ3)
▼東京都で36人、
▽埼玉県で19人、
・千葉県で14人
▽神奈川県で17人、
▽愛知県で23人、
・岐阜県で13人、
▼大阪府で88人、
▼兵庫県で63人、
▼京都府で36人、
▼福岡県で26人、
・宮城県で14人、
▼沖縄県で45人、
▽愛媛県で19人となっています。

5 感染経路不明者の割合

感染経路が不明な人の割合です。目安の値はステージ3、ステージ4ともに50%です。
(▼…ステージ3、4)
▼東京都で58%、
・埼玉県で45%、
▼千葉県で52%、
▼神奈川県で52%、
・愛知県で46%、
・岐阜県で42%、
▼大阪府で65%、
▼兵庫県で50%、
・京都府で44%、
▼福岡県で55%、
・宮城県で20%、
▼沖縄県で66%、
・愛媛県で22%でした。

指標として新たに採用された「入院率」は、すべての療養者に占める入院できている人の割合です。

新型コロナウイルスの患者が増加すると、本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。
ただ、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は以下の場合には適用されないとしています。

・療養者数が、人口10万人あたり10人未満の場合。
・新規陽性者数のうち入院が必要な人が、発生届の翌日までに入院できている場合です。
こうした自治体については、ステージの判断は行われません。