旅行業界 感染対策が条件の試験的ツアーで商品開発

新型コロナウイルスの影響が長期化する中、旅行業界では厳格な感染対策を条件とするツアーを試験的に行い、今後の旅行商品の開発につなげようという取り組みを行っています。

これは全国およそ1200の旅行会社が加盟する日本旅行業協会が行っていて、ツアーの参加者には事前のPCR検査や、出発日の1週間前からの検温の結果などを記入するチェックシートの提出を求めます。
このうち、旅行会社のクラブツーリズムが今月中旬に行った山梨県への1泊2日のツアーでは添乗員が出発日の3日前に参加者に電話をかけ、PCR検査の結果や体調を確認しました。移動に使うバスは、車内の空気を外気と循環させるシステムが整備され、座席は窓際だけを使います。また、ツアーで訪れる施設や店は、感染防止策が社内の基準を満たしている場所に限っているということです。

ツアーに参加した横浜市の70代の男性は「PCR検査で陰性の人だけが集まるので安心です」と話していました。

クラブツーリズムの酒井博社長は「感染リスクを回避する取り組みをしている旅行会社のツアーには参加したいという意見も多く、しっかり対策を講じて安全な旅行を提供していきたい」と話しています。

旅行業界としては緊急事態宣言の解除後を見据え、参加者や観光関連施設から集めた意見をより安全な旅行商品の開発につなげたい考えです。