「N501Y」変異ウイルス 今月検出相次ぐ 東京医科歯科大調査

感染拡大が懸念されている感染力が高い、変異した新型コロナウイルスについて東京医科歯科大学附属病院が調べたところ、今月に入って患者からの検出が相次いでいることが分かりました。従来のウイルスは検出されなかったということで、分析を行ったグループでは関東でも変異ウイルスが広がってきているとしています。

東京 文京区にある東京医科歯科大学附属病院では、新型コロナウイルスに感染したすべての患者に対し、変異ウイルスかどうかの検査を行っています。

グループによりますと、21日までの1週間で14人の患者のうち、
▽関西で広がっている「N501Y」という変異があるウイルスが11人で、
▽抗体の攻撃から逃れる「E484K」という変異のあるウイルスが3人で検出されたということです。
▽従来のウイルスは検出されませんでした。

グループによりますと、先月までの調査では多くが「E484K」の変異があるウイルスでしたが、今月に入り「N501Y」のあるウイルスが増えてきたということで、東京都の調査などでも同様の傾向が確認されています。

東京医科歯科大学の武内寛明准教授は「主に検出される変異ウイルスの株が、感染力の高いものに逆転してきている。東京でもこの株への置き換わりが急激に起こりつつあると考えている」と話していました。