三陽商会 5期連続の最終赤字 業績低迷に加えコロナ影響も

業績の低迷が続くアパレル大手の三陽商会は、新型コロナウイルスの影響で直営店のあるデパートなどの休業が相次いだこともあって、ことし2月までの1年間の決算は最終損益が49億円の赤字と、5期連続の最終赤字となりました。

三陽商会が14日に発表したことし2月期のグループ全体の決算は、売り上げが379億円、最終的な損益は49億円の赤字と、5期連続の最終赤字となりました。

2019年度に決算期を変更したため、単純には比較できませんが、最終赤字の額は前の年度の26億円から拡大しました。

三陽商会は、2015年にイギリスの有名ブランド「バーバリーグループ」とのライセンス契約が切れて以降、業績の低迷が続いています。

さらに新型コロナウイルスの影響で、直営店が入っているデパートなどの休業や営業時間の短縮が相次いだことや、外出の自粛が広がり、洋服の需要が下がったことが追い打ちをかけた形です。

経営の立て直しに向けて人員削減や不動産の売却を進めていて、今年度の業績予想では最終損益を0円としていますが、黒字化を目指すとしています。

大江社長 「何が何でも黒字化を実現したい」

記者会見で大江伸治社長は「大規模な構造改革は前期でほぼ完了したと考えている。コロナの影響は続いているが、そのつど対応し、何が何でも黒字化を実現したい」と述べました。