イギリス ワクチン接種の対象を40代以下に

イギリスでは、50歳以上などを対象に優先的に進めていた新型コロナウイルスのワクチンの1回目の接種がほぼ終わったことから、今後、対象を40代以下に広げて進めることになりました。

イギリスでは去年12月から、ウイルスに感染した場合にリスクが高い医療従事者や50歳以上を優先して、今月中旬までにワクチンの接種を1回行うことを目標に計画を進めてきました。

イギリス政府は13日、対象としてきたおよそ3200万人への接種をほぼ終えたと発表し、このうち人口の多くを占めるロンドンのあるイングランドでは50歳以上のおよそ95%が接種を受けたということです。

今後は対象を40代以下に広げることにしていて、ことし7月末までには18歳以上のすべての人に1回の接種を行いたいとしています。

イギリスでは、変異ウイルスの感染拡大で1日の新規感染者数が一時6万人を超えていましたが、その後大きく改善し、12日からは小売店の営業が再開するなど、感染対策が段階的に緩和されています。

ジョンソン首相は13日、ワクチンの接種が順調に進んでいることを歓迎しながらも「感染者がここまで大きく減ったのは、厳しい感染対策によるところが大きい。規制が緩和されれば感染が拡大するのは避けられない」などと述べ、接種に過度な期待を持つことなく、市民みずから気をつけて行動する必要があると注意を促しました。