新型コロナワクチン あすから高齢者へ接種 接種後の症状は…

新型コロナウイルスのワクチンについて、高齢の人ほど接種後に発熱などの症状が出る頻度が低かったことが国の研究班の調査で分かりました。

厚生労働省の研究班は、ことし2月以降にファイザーのワクチンの接種を受けた医療従事者のうち、およそ1万9000人について接種後の症状を調査しました。

それによりますと、1回目の接種では「全身のけん怠感」が確認された人が、20代で25.2%だったのに対し、65歳以上では12.4%でした。

また、「頭痛」は20代が23.3%で65歳以上が11.9%、「発熱」は20代が5.7%で、65歳以上が0.2%でした。

2回目の接種を受けたおよそ1万6000人でも、「けん怠感」が見られたのが20代で76.8%だったのに対し、65歳以上では38%、「発熱」は20代の51%に対して、65歳以上が9.4%、「頭痛」は20代が62.7%で65歳以上は20.5%でした。

また、女性のほうが発症の頻度が高い傾向があったということです。

研究班の代表で順天堂大学医学部の伊藤澄信客員教授は「年齢が高いほど症状が出にくい理由は不明だが、免疫の付き方が影響している可能性がある」としたうえで「年齢にかかわらず、ある程度の頻度で発症するので慌てずに対応してほしい」としています。