「まん延防止」適用の地域 人出減り観光への影響懸念する声も

新型コロナウイルスの感染対策で12日から「まん延防止等重点措置」の対象地域となる京都市の観光地では、先週と比べ人出が減っている様子が見受けられました。

政府は京都など3都府県にも「まん延防止等重点措置」を12日から適用し、京都府は5月5日までの間、対象地域の京都市内の飲食店などに営業時間の夜8時までの短縮を要請します。

京都市東山区の清水寺の参道では周辺の店などによりますと観光客が徐々に減っていて、土曜日の10日も先週と比べ人出が減っている様子が見受けられました。

友人と日帰りで訪れた名古屋市の20代の男性は「思っていた以上に人が少なくて驚いています。感染防止に気を遣いながら、訪れる場所をあらかじめ決めて出歩くのは最小限にとどめたい」と話していました。

一方、参道にある雑貨店の1つは新型コロナの影響で売り上げが落ち込み、今後の観光客の増加も期待できないとして4月20日ごろで閉店することを決めました。

店主の40代の男性は、「もう少しお客さんが来るかと期待していましたが、今は、閉店セールをしても売り上げは厳しいと思う。人が動かないと飲食業も土産物店も大きな影響を受けるので、感染が収まるのを待つしかないと思う」と話していました。

沖縄 市中心部では人通りが減少

12日から「まん延防止等重点措置」の適用が決まった沖縄県では、大型連休を含む期間が対象になったことから、観光業への影響を懸念する声が聞かれました。

沖縄県では「まん延防止等重点措置」が、12日から5月5日まで適用されます。

那覇市の中心部では人通りが減っていて、重点措置の期間が大型連休を含むことから、観光業への影響を懸念する声が聞かれました。

糸満市の60代の女性は「飲食業界だけでなく、タクシー業界とか、全然、商売にならない。観光業が本当に大変だと思う。沖縄経済が成り立っていかない」と話していました。

また、愛知県から観光で訪れているという50代の男性は「大型連休の期間だから沖縄にとっては厳しいと思う。観光客にとっては夜8時までの営業時間の短縮も困るが地元の飲食店の人も収入がなくなるから大変だと思う」と話していました。

沖縄県は県外や離島との不要不急の往来の自粛を求めることを検討していて、10日夕方、対策本部会議を開き、具体的な対策を決めることにしています。

宮城 観光名所の松島 客はほとんど見られず

新型コロナウイルスの感染再拡大に伴い、宮城県に「まん延防止等重点措置」が適用されてから初めての週末を迎え、観光名所として知られる日本三景の1つ、松島では、観光客の姿は少なく、閑散としています。

感染の再拡大に伴い、宮城県には4月5日から集中的な対策を可能にする「まん延防止等重点措置」が適用されています。

適用後、初めての週末を迎え、日本三景の1つで、観光名所として知られる松島では、例年と比べて観光客は少なく、閑散としています。

飲食店や土産物店も営業はしているものの、客の姿はほとんど見られません。

遊覧船は、消毒など感染対策をとったうえで運航していて、乗り場では影響をなんとか食い止めようと、担当者たちが訪れる人たちに声をかけて乗船を呼びかけていました。

愛知県から夫婦で訪れたという70代の男性は「宮城県は感染者が増えているので松島に来るかどうか非常に迷いましたが感染対策をしっかりして来ることにしました。マスクなどをして気をつけて楽しみたいです」と話していました。