大阪市内2医療機関 「3次救急」一時停止 “重症病床増のため”

新型コロナウイルスの重症患者の急増を受け、大阪市内の2つの医療機関が、重篤な一般の患者を受け入れる「3次救急」を停止していることがわかりました。

いずれも新型コロナ患者用の重症病床を増やすための一時的な停止だとしていて、大阪府は「3次救急の機能は他の医療機関でカバーできている」としています。

大阪府では、新型コロナの患者が急増し、8日の時点で重症患者用の病床運用率が83.1%となるなど、医療体制がひっ迫しています。

こうした中大阪市内の2つの医療機関が、交通事故や急病などによる重篤な一般の患者を受け入れる「3次救急」を一時的に停止していることがわかりました。

このうち、大阪・中央区の国立病院機構・大阪医療センターでは7日、府の要請を受けて現在、15床ある新型コロナの重症患者用の病床をさらに増やす作業のため、9日から一時的に受け入れを止めています。

また、大阪・阿倍野区の大阪市立大学医学部附属病院も、7日から一時的に受け入れを止めています。

いずれの病院も3次救急を再開する時期は、まだわからないとしています。

大阪府は「現時点では府内にほかに14ある3次救急を担う医療機関で機能をカバーできているが、今の勢いで感染者が増えれば、ほかの医療機関でも受け入れられなくなり、一般医療にも大きな影響が出かねない。新型コロナ対応と一般医療のバランスをとりながら、今後の対応を検討したい」としています。