ブラジル 1日の死者4000人超 政府への批判強まる

南米のブラジルでは、1日に報告された死者の数が初めて4000人を超えるなど、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な状況が続いていますが、ボルソナロ大統領は経済活動や外出の制限に否定的な姿勢を変えておらず、医療従事者が各地で抗議活動を行うなど政府への批判が強まっています。

ブラジルでは新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な状況が続き、感染者の数は直近の1週間の平均で1日あたりおよそ5万6000人となっているほか、1日に報告された死者の数は今月6日にこれまでで最も多い4195人にのぼりました。

また、ブラジルの保健当局の発表では、19の州と首都ブラジリアでICU=集中治療室の使用率が90%を超えています。

サンパウロ市の近郊にある体育館には、1日最大50人を受け入れられる仮設の病院が作られましたが、受け入れ人数の上限に達した状態が続いていて、病院の医師は「比較的若い患者が増えている」として、状況の悪化に危機感を示しています。

ただ、ボルソナロ大統領は、経済活動や外出の制限といった感染対策に否定的な姿勢を変えておらず、これに対して各地の医療従事者が対策が不十分だとして抗議活動を行うなど、政府への批判が強まっています。