刑務所内で治療の診療情報「受刑者本人に開示すべき」大阪高裁

刑務所にある医療施設で治療を受けた受刑者のカルテなどの診療情報について、現在は本人が求めても開示を認めない運用が行われています。
これについて大阪高等裁判所は「一般国民との間で合理的に説明しにくい不平等が生じる」として、原則、開示すべきだとする判断を示しました。

大阪矯正管区によりますと、刑務所内にある医療施設で治療を受けた受刑者のカルテなどの診療情報は、法律で開示できない「刑の執行に関する情報」に含まれるとして扱われ、本人が開示を求めても認めない運用が行われています。

これに対し、大阪刑務所で腎臓病の治療を受けている男性受刑者が裁判で開示を求めていました。

この裁判の2審の判決で、大阪高等裁判所の大島眞一裁判長は「医療現場では、患者本人に診療情報を開示する必要性や重要性は浸透している。受刑者だけ認めなければ、一般国民との間で合理的に説明しにくい不平等が生じる」と述べ、治療を受けた受刑者本人には、原則、開示すべきだとする判断を示しました。

原告の代理人の遠山大輔弁護士によりますと、開示を認める司法判断は初めてとみられるということで「裁判では刑務所の中と外で違いが大きいのはおかしいと指摘した。極めて常識的な結論だ」と話しています。

一方、大阪矯正管区は「判決内容を精査し、関係機関と協議したうえで適切な対応を考えたい」とコメントしています。