都心のオフィス空室率5.42% 上昇続く テレワーク普及で

東京都心でオフィスの空室率の上昇が続いています。テレワークの普及で企業がオフィスを集約するなどしているためで、先月は5.42%と賃料が下がる目安とされる5%を2か月連続で上回りました。

オフィス仲介大手の「三鬼商事」は、毎月、1フロアの面積が100坪以上あるオフィスビルの空室率や賃料などを調査しています。

それによりますと、千代田区や港区など東京都心の5つの区にあるオフィスビルの先月の空室率は、平均で前の月より0.18ポイント上昇し、5.42%となりました。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴うテレワークの普及でオフィスを集約する動きが続いているためで、空室率の上昇は13か月連続になります。

また、賃料が下がる目安とされる5%を2か月連続で上回りました。

内訳をみますと、IT企業が多いとされる港区は7.3%で、大型のオフィスビルが完成したあとも空室が残っていることなどから2月よりも上昇しました。

一方、企業が新たにオフィスを借りる動きも出た渋谷区が5.49%と2月よりわずかに改善したほか、千代田区は3.85%と横ばいでした。