FRB “物価上昇は一時的”と容認姿勢 金融緩和継続の方針

アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会が、3月開いた会合で、出席者が今の物価上昇は「一時的」だという認識を共有したうえで、雇用が確実に改善するまでは大規模な金融緩和を継続する方針を示したことが分かりました。

7日に公開された会合の議事録によりますと、景気の回復とともに目立ってきた物価上昇について、一部の出席者から「強い需要によって予想よりも物価が押し上げられる可能性がある」という見方が示されました。

ただ、足元の物価上昇は「一時的」だという認識が共有されて、雇用が確実に改善するまでは大規模な金融政策を継続する方針を確認したということです。

この会合では、ことしの経済成長率の見通しがプラス6.5%と、大幅に上方修正され、これに伴って物価上昇も目安の2%を超える2.4%に達するという予測が示されました。

このため、インフレの加速など景気が過熱する懸念も指摘されていますが、物価の安定と雇用の最大化を目指すFRBとしては、当面は雇用回復を最優先し、一定程度の物価上昇については事実上容認する姿勢を示した形です。