米・バイデン政権 パレスチナへの支援再開 約260億円を拠出へ

アメリカのバイデン政権は、前政権が凍結していた中東のパレスチナへの支援を再開し日本円にしておよそ260億円を拠出すると表明しました。前政権の方針を転換しパレスチナとの関係の修復を目指す姿勢を明確にした形です。

パレスチナへの支援をめぐっては、イスラエルとの関係を重視したトランプ前政権が2018年にUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関に対する拠出金を凍結し現地での活動の一部が停止に追い込まれるなど影響が広がっていました。

こうした中、ブリンケン国務長官は7日、声明でパレスチナへの支援の再開を表明しました。

具体的には、
▽UNRWAを通じた人道支援に1億5000万ドルを提供するほか、
▽ヨルダン川西岸とガザ地区の経済開発援助に7500万ドルを支援するなど、
合わせて2億3500万ドル、日本円にしておよそ260億円を拠出するとしています。

声明の中でブリンケン長官は「パレスチナの人々に対する支援はアメリカの重要な国益と価値に資するものだ」と指摘したうえで、イスラエルと将来のパレスチナ国家が共存する「2国家共存」の実現を通じた解決にもつながると強調しています。

バイデン大統領は選挙期間中からパレスチナへの支援を再開する方針を表明していて、前政権の政策を転換しパレスチナとの関係の修復を目指す姿勢を明確にした形です。

パレスチナ暫定自治政府「支援再開を歓迎」

パレスチナ暫定自治政府のシュタイエ首相はツイッターで「支援再開を歓迎するとともに、アメリカ政府が国際法や国連決議に基づいてパレスチナ人の権利や願いにかなう新たな政治的道筋を作るよう求めていきたい」とコメントしました。

UNRWA 最大限の歓迎の意

UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は声明で「アメリカはパレスチナ難民をUNRWAとともに支えてきた歴史的なパートナーだ。アメリカと再びパートナーになれること以上の喜びはない」として最大限の歓迎の意を表しました。

さらにラザリーニ事務局長は「数百万人のパレスチナ難民の安全と健康を守るために取り組んでいる機関はUNRWA以外にない。新型コロナウイルスの困難に直面している極めて重要な時期にアメリカの支援がやってくる」と述べて、アメリカの支援再開をきっかけに国際社会の援助が広がることに期待を示しました。