米・バイデン政権 企業課税強化の税制改革案を発表

アメリカのバイデン政権は7日、企業課税を強化する税制改革案を発表しました。企業の税負担などを減らし投資や景気の浮揚につなげてきたこれまでの政策を大きく転換するもので、各国にも法人税の引き下げ競争をやめるよう呼びかけています。

「メイド・イン・アメリカ税制」と名付けられた今回の改革案では、まず、
▽トランプ前政権が21%まで下げた法人税率を28%に引き上げるほか、
▽大企業が上げる利益についてはさらに課税を強化します。

また
▽海外事業を行う企業の法人税にも最低税率を設定することや、
▽国境を越えた税逃れ「租税回避」への罰則の強化も盛り込みました。

財務省は、この計画により15年間で日本円で275兆円の税収が見込めるとしています。

法人税をめぐっては、企業の負担を減らすことが新たな投資を呼び込み経済成長を促すとして国際的に税率の引き下げ競争が続いてきましたが今回、アメリカはこうした政策の大転換に踏み切った形です。

イエレン財務長官は7日の電話会見で「法人税率を引き下げても新しい生産や投資は生み出せなかった。これは世界に向けて税の引き下げ競争をやめるよう求めるものだ」と述べました。

新型コロナウイルスの感染拡大以降の金融緩和を受けて株価の上昇が続く一方で、雇用の回復の遅れが世界各国の共通の課題となっており、バイデン政権としては雇用創出のためのインフラ投資計画を進めるうえで企業に相応の負担を求めるねらいもあります。

バイデン大統領「不公平 終わらせなければ」

バイデン大統領は7日、会見で「様々な制度の抜け穴を使って少なくとも55の大企業が税金の支払いを免れているという調査もある。これは納税している多くの国民にとって不公平だ。こうしたことは終わらせなければならない。普通の市民だけが負担を強いられるのはうんざりだ」と述べ、企業課税の強化の必要性を訴えました。